【ここだけは理解すべき】第6章・心理学に関する実験:【重要キーワード8選】

赤本 公認心理師試験2022

この大項目で 特徴的な問題は、実験の手続きや解釈に関する問題です。 実験系の事例問題として出題されることがあります!といっても、実験系事例問題は1、2問しか出題されませんので、他の勉強がおろそかにならないようにしつつ、この分野を学んでいきましょう!

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1、 無作為割付対照試験(RCT) 〜 6、観察法まで

【ここだけは理解すべき】第6章・心理学に関する実験:【重要キーワード8選】

*スタンドFM

7、面接法 〜 8、結果  ◎やぶをオリジナルQーA

【ここだけは理解すべき】第6章・心理学に関する実験:【重要キーワード8選】②

*スタンドFM

1、 無作為割付対照試験(RCT)

・ 無作為に割り当てるとは、効果を検証したい内容(独立変数)以外は全て均質となるように、実験参加者を実験群と対照群に振り分けることを指します。

・ このように、無作為に割り当てられた実験群と対照群を用意し、介入前後の得点を比較する手法を、無作為割付対照試験(RCT)といいます

・ 基本的に心理学的な介入のエビデンスを保証するためには、RCTの手続きが必要となります

しかし1回のRCTだけでは、偶然「まぐれ当たり」のように効果が得られた可能性を否定できません。そこで複数のRCTの結果を結合することで、一貫した効果が認められるかを検証する方法があります。この分析をメタ分析といいます。メタ分析によって得られたエビデンスは、RCDより質の高いエビデンスといえます!

【フィッシャーの実験計画法】: 現代の心理学研究における実験法はフィッシャーの実験計画法に由来する考え方に基づき、誤差のコントロールを行うことを原則としている。フィッシャーの実験計画法では誤差を統制するための三原則がある

① 局所管理: 実験を複数回に分けて行う場合、各回の条件が同一になるよう、順番をランダマイズするなどして管理する

② 反復: 同じ条件での実験を複数回行い、偶然に発生する誤差の程度を評価する

③無作為化: 各条件への日賢者の割り当ては無作為に行う。

□実験計画の立案

2、文献研究、リサーチ・クエスチョン、仮説、手続き

リサーチ・クエスチョン研究の根底にある問いや疑問のこと。これがあることで、実験や研究が方向づけられていく。なお、リサーチ・クエスチョンは固定的なものではなく、研究の過程の中で修正され、発展していくものである

3、実験参加者

・ 近年は参加者の人権を尊重する立場から「被験者」と表記せず「研究協力者」「実験参加者」と表記することが多い

□実験データの収集とデータ処理

4、実験法

・ 独立変数以外は統制された2群(以上)を用意し、従属変数の変化を比較する手法

・ 独立変数の操作を加えた群を実験群、独立変数以外は統制された比較のための群を対照群(統制群)と言う

・研究協力者が異なる要因を被検者間要因、研究協力者が同じである要因を被検者内要因という

・被検者間要因にもとづく対応は対応なし、被検者内要因にもとづく対応は対応ありと表現される

刺激や課題の提示順序が結果に影響を与える(順序効果)と予想される場合は、条件A→条件Bという順序で実施する群と、条件B→条件Aという順序で実施する群を用意する。これをカウンターバランスという。

実験者が持つ期待や前提となる知識が被検者に影響を与えてしまうこと実験者効果という。実験者効果を防ぐため、実験者・被験者ともに研究の目的や、被験者の無作為割付の結果を伝えずに実験を実施する方法二重盲検法という

準実験的研究法: 実験の手続きを十分に準備できない場合に行われる実験のこと。 参加者を実験群と対照群に無作為に割付られない時に準実験の実施が検討される

【心理学史における主な実験】

パブロフの犬の実験:レスポンデント条件付けの理論を生み出した

アルバート坊やの実験:ワトソンが行ったヒトへの恐怖条件付けの実験

スキナー箱の実験:オペラント条件付けの理論を生み出した

ミルグラムの服従実験:人は、命令によって人を殺してしまう可能性を実験的に明らかにした。心理学研究の倫理にも波紋を投げかけた

スタンフォード監獄実験:看守と囚人に割り当てられた一般の人々が本来持つパーソナリティを失い、看守らしく、囚人らしくふるまってしまうことを示した。

5、調査法

・ 質問紙を配布し、被調査者が内省しながら回答することで、被調査者のデータを得る手法

集合調査は、調査対象者を1ヶ所に集め、そこで質問紙を配布・回収する方法である。高い回収率が得られるが、集合する日程や場所の設定が難しく、広範な地域を対象にすることも難しい。

郵送調査は、回収率は集合調査に劣るが、広範な地域の人々を対象にできる。なお近年では郵送だけなく、インターネットを用いた調査も行われるようになってきている

6、観察法

・ 調査者自身が調査対象の諸要素について、直接観察して把握する手法。

【観察対象との関わり方による3分類】

消極的参加観察法:観察者に自らの観察者役割を了解してもらったうえで観察する方法

非交流的非参加観察法:観察対象者と関わりを持たない方法

交流的参加観察法:子供の遊び相手になるなど、対象と直接関わりながら観察する方法

【心理学における代表的な観察法】

ストレンジ・シチュエーション法

選考注視法: 視覚機能を検査する方法。乳児に2つの視覚刺激を同時に提示し、どちらを長く注視するかを観察する。なお、人の顔が最も注視時間が長いことが知られている

期待違反法: 乳児が知っていることとは異なる事象を提示して、乳幼児がどれだけ興味や驚きを示し、長く中止するかを見る方法

視覚的断崖: 乳児が奥行きを理解しているかを検査する方法。生まれて間もない乳児でも、床がないように見える場所で停止すること、さらに乳児は母親の呼びかけや顔色で先に進むか否かを判断できること(社会的参照)を明らかにした

7、面接法

・ 臨床心理学の研究で用いられることが多く、数量化困難な質的な側面を面接によって把握する

・代表的な面接実験にホーソン研究が挙げられる。ホーソン工場で働く従業員に「仕事に対する意見・感想・要求」などを聞いた面接法の事例の一つ。結果、定められた活動より、自主的な活動の方が高い生産性につながることを示した。

□実験結果の解釈と報告書の作成

8、結果

・ データの解釈は結果では行わず考察で行う

・ 考察では仮説が支持されたかなど、結果の解釈と今後の問題や課題を述べる

・ 引用文献は第一著者の苗字のABC順で並べる

◎やぶをオリジナルQーA

1、リサーチ・クエスチョンとは、研究の根底にある問いや疑問のことである

2、リサーチ・クエスチョンは研究の過程の中で修正されるものではなく、固定的なものである

× リサーチ・クエスチョンは固定的なものではなく、研究の過程の中で修正され、発展していくものである

3、研究協力者が異なる要因を被検者内要因、研究協力者が同じである被検者間要因という

× 研究協力者が異なる要因を被検者間要因、研究協力者が同じである要因を被検者内要因という

4、被検者間要因にもとづく対応は対応あり、被検者内要因にもとづく対応は対応なしと表現される

× 被検者間要因にもとづく対応は対応なし、被検者内要因にもとづく対応は対応ありと表現される

5、刺激や課題の提示順序が結果に影響を与える(順序効果)と予想される場合は、条件A→条件Bという順序で実施する群と、条件B→条件Aという順序で実施する群を用意することをカウンターバランスという。

6、実験者が持つ期待や前提となる知識が被検者に影響を与えてしまうこと二重盲検法という。

× 実験者が持つ期待や前提となる知識が被検者に影響を与えてしまうこと実験者効果という。

7、実験者効果を防ぐため、実験者・被験者ともに研究の目的や、被験者の無作為割付の結果を伝えずに実験を実施する方法実験者効果という

× 実験者効果を防ぐため、実験者・被験者ともに研究の目的や、被験者の無作為割付の結果を伝えずに実験を実施する方法二重盲検法という

8、消極的参加観察法とは観察対象者と関わりを持たない方法である

× 消極的参加観察法:観察者に自らの観察者役割を了解してもらったうえで観察する方法

9、交流的参加観察法とは、子供の遊び相手になるなど、対象と直接関わりながら観察する方法である

10、ホーソン研究では、定められた活動より、自主的な活動の方が高い生産性につながることを示した。

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・この記事は赤本 公認心理師国試対策2022 (KS心理学専門書) を用いて要約しています。

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