第12章【発達】公認心理師試験対策 キーワード47選!

赤本 公認心理師試験2022

・この大項目はブループリントのキーワード数が全大項目中、最も多いです!発達といえば、子供の理論が多いと思いますが、少子高齢化に伴い、高齢者に関する理論が増えています!
・特に認知症関連の出題が多いです!
高齢者の心理的変化と適応に関する用語も注意!
発達障害もよく出るので最優先で理解を!

・なるべくイメージが付きやすいようにまとめたので
少し長くなりましたが、公認心理師試験対策にご活用ください!

YouTube・スタンドFMでこの記事の音声配信も行っているので

耳での学習を希望する方は以下のリンクからご活用ください😌

第12章【発達】公認心理師試験対策 キーワード47選!①
 1、高齢者の社会適応 2、認知症に関する知識の整理 スタンドFM
第12章【発達】公認心理師試験対策 キーワード47選!②
 3、ピアジェの発達理論 4、ヴィゴツキーの発達理論 5、知能指数 6、知能の構造 7、乳児に対する実験法 8、心の理論 9、メンタライゼーション 10、共感性 11、向社会的行動 12、協調性 13、感情制御、自己制御 14、道徳性、規範意識 15、素朴理論 16、感情知性 スタンドFM
第12章【発達】公認心理師試験対策 キーワード47選!③
 17、アタッチメント、内的作業モデル 18、相互規定的作用モデル 19、仲間関係、友人関係、異性関係 20、自己概念・自己意識 21、自我同一性 22、ジェンダーとセクシャリティ スタンドFM
第12章【発達】公認心理師試験対策 キーワード47選!④
 23、生涯発達の遺伝的基盤 24、ライフサイクル論 25、ライフコース選択 26、中年期危機 27、生成継承性
 スタンドFM
第12章【発達】公認心理師試験対策 キーワード47選!⑤
 28、神経発達症群/神経発達障害群 29、自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害 30、注意欠如多動症/注意欠如多動性障害 31、限局性学習症/限局性学習障害 32、発達性協調運動症/発達性協調運動障害 33、知的能力障害 34、アタッチメント障害 35、早産 36、成長障害(FTT) *スタンドFM
第12章【発達】公認心理師試験対策 キーワード47選!⑥
 37、平均寿命、健康寿命 38、加齢のメカニズム 39、加齢による心身機能の変化 40、社会的離脱 41、活動持続、補償を伴う選択的最適化 42、喪失と悲嘆 43、独居と孤独、社会的サポート 44、認知症 45、ウェルビーイング 46、エイジングパラドクス 47、サクセスフルエイジング *スタンドFM

1、高齢者の社会適応

・ 高齢者になると、社会活動からの引退である社会的離脱、身体機能の衰えや能力の喪失、友人や配偶者との死別など、さまざまな喪失体験を経験することになります

・ 否応なしに突きつけられる喪失体験も多い中で、社会的離脱については主体的に選択することが可能です。 社会活動から「離脱させられる」のではなく、自ら主体的に選択することが、重要であると考えられています

・ 社会活動を続けることを目指すのではなく、年齢とともに変化する自分の状態に合わせて、主体的に社会活動を選択していく年齢の重ね方をオプティマル、エイジングといいます

・ 身体機能の衰えや能力の喪失については、若い頃とは異なる代替的な方略を用いることで、能力低下を補償することが可能です。このことを、補償を伴う選択的最適化といいます

・ 友人や配偶者との死別は悲嘆や孤独感などの深刻な感情をもたらすものになります。時間をかけて悲嘆を受け入れることで、新たな生活に向けて踏み出すことが可能となります。このような喪失体験に対する心理支援は、グリーフケアと呼ばれています

・ やがて自身の死を受容せねばならない時も訪れます。キューブラー=ロスは死に至るまでに5段階の変化が起こることを提唱しました

①否認: 余命があとわずかである事実から逃げている段階

②怒り: 自分が私を受け入れなければならないことへの反発

③取り引き: 神や科学にすがり、死を遅らせることを願う段階

④抑うつ: 死の回避ができないことを悟り、虚無感に至る段階

⑤受容: 人生の終わりを静かに見つめ、心に平穏が訪れる段階

・ 近年、加齢に伴いネガティブな状況が増えるにもかかわらず、高齢者の幸福感が決して低いとは言えないエイジング、パラドックスと呼ばれる現象が報告されています。老いの現実を受容し、社会生活に適応することで、豊かな老後を送ることができます

2、認知症に関する知識の整理

・ 認知症の最大の危険因子は加齢と言われています

名称主な特徴
アルツハイマー病(AD)・認知症として最多
海馬の周辺から脳の萎縮
記憶を中心とする認知機能の障害が進行性に悪化
言語機能は比較的保たれ、運動機能障害も目立たない
歩行障害は末期まで現れないことが多い
・病因は不明
老人斑を構成するアミロイドβに原因を求める考えが主流
前頭側頭葉型認知症(FTD)ピック病をはじめとする大脳の前方部に主たる病巣を持つ
意味性認知症は前頭側頭葉型認知症の一種
・食行動の異常、繰り返し行動、被影響性、反社会的行動が見られる
記憶、学習能力、視空間能力、日常生活動作は比較的保たれる
・性格変化と社会的な振る舞いの障害が目立つ
・精神疾患との誤認が多かったり、介護が難しかったりする
・特異な治療法は存在せず、対症療法が中心
・発症後6-11年程度が生存期間の中央値
レビー小体型認知症(DLB)アルツハイマー病とパーキンソン病の特徴を併せ持つ
振戦、筋肉のこわばり、緩慢動作、歩行障害などが見られる
・病初期の段階で記憶障害はアルツハイマー型認知症より軽い
遂行機能障害や注意障害が目立つ
・精神症状が進むと幻視や人物誤認を伴う錯乱状態を呈する
カプグラ症候群(妄想性人物誤認症の一種)
*既知の人物がそっくりな別の人物に入れ替わっていると確信する
レム睡眠関連行動異常と呼ばれる日中の眠気や寝ぼけ、寝言がある
認知の動揺・注意及び覚醒度の変動がみられる
神経遮断薬に対する過敏性がみられる
血管性認知症(VD)脳血管障害により生じる認知症
アルツハイマー型認知症との合併が見られることが多い
・どの部位に脳血管障害が生じたかによって症状が大きく異なる
・1日の中でも症状が軽かったり重かったり変動することが多い
まだら認知症と呼ばれることもある
・初期においては歩行障害や手足の麻痺、尿失禁などが目立つ
偽性球麻痺転倒をもみられる(アメリカの診断基準)
・初期においては記憶障害はあまり見られないことが多い
抑うつや感情失禁を伴うことが多いが、病識は比較的保たれる
せん妄がみられることも多い
可逆性認知症・原因療法を行うことで完治が期待できる場合を指す
・うつ病の認知機能や遂行機能の障害(うつ病性仮性認知症
向精神薬の副作用
・頭部外傷性の出血による認知症
・正常圧水頭症
感染性認知症・梅毒、HIV、プリオンなどの感染によって見られる認知症
・プリオンの感染で代表的なものがクロイツフェルト-ヤコブ病
⇨急速に進行する認知症から無動無言状態を経て死に至る
⇨治療法は現時点では存在しない
⇨多くの場合1年以内に死亡に至る
・進行麻痺:梅毒トレポーマによる脳の侵襲によって発症する
・低酸素脳症:窒息や心停止により、脳全体が損傷し発症する

若年性認知症65歳未満で認知症発症すると若年性とされる。血管性認知症が約40%、アルツハイマー型が25%となっている

□認知機能の発達及び感情・社会性の発達

3、ピアジェの発達理論

・同化と調節による子供のシェマ形成に注目した

シェマスキーマと同様。経験に基づいて形成された知識や行動の枠組み

「時計」と聞いてどんな時計(針時計?デジタル時計?日時計?)を想像するかは、各人の「時計とは何か」という「時計スキーマ」に委ねられています

同化:新しい経験を自身のシェマに適合させて理解すること

「水中で動く生物は魚である」というシェマを持っていた場合
メダカを見て魚であると理解することが同化

調節:新しい経験に対して、自身のシェマを変化することで、矛盾なく理解できるようにすること

上記の魚に対するシェマは、水中で泳ぐ人間を見ることで調節を迫られる事になる!

均衡化:同化と調節によってシェマが安定すること

上述の例なら、「魚とは何か」という概念が安定した状態のこと

○シェマの形成段階に注目し、以下の4段階に分類した

感覚運動期(0-2歳)

⇨感覚や運動を通じてシェマを形成し、外界を理解する。

・外界を確認するかのように、同じ行動を繰り返す循環反応が特徴。

・目の前の対象が隠れたりして、見えなくなったとしても、そこに存在しているという対象の永続性に関する理解は、この時期(感覚運動期の終わり頃)に獲得される。

・1歳半ごろから、観察した行為をある程度の時間が経過した頃に模倣する延滞模倣が見られるようになる

前操作期(2-6歳 小学校入学前)

⇨言語とイメージによるシェマの形成

・イメージや表象を用いて考えたり行動したりできるようになる

自己中心性:自分と他人が明確に区別できず、他人の立場や視点を理解できないこと(三つ山課題で確認できる)

・他者を意識しない独り言のような発話を指して自己中心語と呼ぶ。

・物に命を感じるアニミズムも特徴。

保存の未獲得:見た目が変化しても、対象の本質が変化していないことを指して保存というが、この概念をまだ理解できない。(コップの水をより細いコップに移し替えた時、水量は保存されているにも関わらず、水面の高さが上昇することで、水量が増えたと考えてしまう)

具体的操作期(6-12歳 小学生)

⇨具体的な事物に関し、実際に触れなくても頭の中で持ち上げたり、回転させたりといった心的操作によるシェマの形成が可能になる。また保存の概念を獲得し、論理的な思考が可能となる。

脱中心化: 自己中心性から脱し、他者の視点を理解できるようになること

形式的操作期(12歳以降 中学生以降)

⇨抽象的な概念や仮説的な事物に対しても、心的操作が可能となる

・「速度・距離・時間」など変数間の数量的な関係が理解できる

・仮説による論理的操作ができるようになる

4、ヴィゴツキーの発達理論

・言語を思考の道具としての言葉である内言と、伝達の道具としての言語である外言に区別したことでも知られる

・外言は精神機能としての「精神間機能(個人と個人をつなぐ能力)」を司る。獲得した外言は内在化され、「精神内機能(自己の思考や認知をコントロールする能力)」を司る「内言」として用いられるようになる

⇨このプロセスで働き始める精神内機能こそが、人間が持ちうる「高次精神機能」であるというのがヴィゴツキーの言語発達理論

・ 子供が現時点で解決できる課題の水準と、大人からの援助によって解決できる課題の水準には一定の乖離があり、またこの乖離は子供ごとの個人差がある。

⇨この乖離のことをヴィゴツキーは発達の最近接領域と呼び、教育において重要なのは子供に何ができるかではなく、何ができるようになるかと言う、発達の最近接領域への視点であるとした

・発達の最近接領域に働きかける達成のための支援をブルーナーは足場かけと呼んだ

5、知能指数

・IQとして知られ、精神年齢➗生活年齢×100で表される

・ウェクスラー式知能検査などで採用されている偏差知能指数(DIQ)100+(個人得点−平均得点)÷標準偏差×15の公式で求める

⇨平均値は100になり、標準偏差1ごとにIQは15変化する

・IQ70以下(標準偏差2つ分以下)の場合、知的能力障害が疑われる

6、知能の構造

二因子説:知能は、あらゆる能力に共通する一般因子と、個別の能力である特殊因子の2種類で構成されるというスピアマンの説

多因子説:知能は7つの因子で構成されるという、サーストンの説。

7因子は・・・①言語②語の流暢性③空間④数⑤記憶⑥帰納的推理⑦知覚
7因子覚えられない。
サーストン、な(7)んだかサーセン(すいませんを野球部口調で)と、人だけ覚えます。

流動性知能・結晶性知能: 知能が記憶、計算、推理などの能力である流動性知能と、経験や知識によって構成される結晶性知能からなるとするキャッテルの説

知性の立体モデル:知能を操作、内容、所産の3次元からなるとする、ギルフォードの説。このモデル内に創造性に関わる拡散的思考収束的思考が含まれており、注目を集めた

多重知能:自己や他者の理解に関わる人格的知能や芸術に関する知能も含む8つの知能を定義したガードナーの説

①言語的知能
②論理数学的知能
③音楽的知能
④身体運動的知能
⑤空間的知能
⑥対人的知能
⑦内省的知能
⑧博物的知能
・これら8つの能力は独立しており、誰もが少なくとも1つの得意分野と1つの不得意分野を持つとされます。
・ これらの能力は生まれた時から変わらない才能のようなものではなく、一定の潜在能力として存在し、それを発現させられる環境を整えることで、能力を発達させることができます
*8つも提唱するなんて。や(8)れやれ、ガードかたいナー。と覚えます。

CHC理論:近年、ウェクスラー式知能検査やKABCーⅡの基礎理論として用いられており、注目されている。3層構造が想定されており、第3層はあらゆる知的能力に共通する一般能力、第2層は様々な広範的能力(流動性推理、結晶性知能、量的知識、短期記憶、視覚処理、聴覚処理、長期記憶と想起、処理速度、読み書き、決断と反応速度など)、第1層はより特定の内容に特化した限定的能力が多数存在している

7、乳児に対する実験法

選好注視法刺激の弁別能力を判定する実験。乳児に2つの視覚刺激を同時に提示し、どちらを長く注視するかを観察する。乳児がどちらか一方を選択的に注視していれば、乳児は2つの刺激を区別でき(弁別)、かつ一方の刺激をより好んでいる(興味の強さ)と解釈できる

馴化・脱馴化法乳児の刺激の弁別能力を判定する。乳児にある刺激を提示し続けると、注視時間が短くなっていく(馴化)。その状態で別の刺激を与えた時、乳児が刺激を弁別できれば脱馴化して注視時間を回復するが、弁別できないならば注視時間は短いままとなる

期待違反法(期待背反法): 乳児の記憶能力を調べる方法の1つ。乳児が既に持っている知識とは異なる出来事を呈示し、乳児がどれだけ興味や驚きを示し、長く注視するかを見る。例えば、 乳児の前で1個の人形にハンカチをかぶせ、そのハンカチを剥がすと人形が2個になる様子を見せた場合、驚きの表情を示し、注視時間が伸びるならばハンカチをかぶせる前の状態を記憶していたことを意味する

視覚的断崖: 乳児が奥行きを理解しているかを検査する方法。生まれて間もない乳児でも、床がないように見える場所で停止すること、さらに乳児は母親の叫びかけや顔色で先に進むか否かを判断できること(社会的参照)が明らかにされた。自己・他者・状況+事物という3項関係が成立している。自己にとって未知の状況や事物に対面した場合に起こる。

鏡像自己認知実験ルージュテスト):乳児のおでこや頬に口紅をつけ、鏡を見せる。その時、鏡を見て口紅がつけられたおでこや頬に触れた場合、鏡に映った自分の姿を認識していると判断される。この課題を通過するのは生後2年目ごろからと言われている

スティルフェイス実験乳児の行動に対する母親の反応の随伴性の効果を調べる実験。乳児と対面でやりとりをしているものが、急に無表情になってやりとりを止めることで、乳児がどのように反応するかを確かめる。多くの場合、相手が無表情になると乳児はその異変を検出し、2ヶ月以降の乳児は一般的に視線を逸らしたり、不機嫌になったりする様子を見せる。つまり、乳児は自分の働きかけに養育者が反応してくれること(随伴性)を予測していることになる

8、心の理論

他者を自分とは異なる信念や意図を持った行為者として捉え、その信念や意図を推し量る能力のこと

サリーとアンの誤信念課題が代表的。定型発達の子供は4.5歳前後でこの課題を通過できるが、自閉スペクトラム症児は通過が困難

・ 心の理論について初めて言及したのは、プレマックとウッドルフの霊長類研究である

・ この概念を人間の子供の発達研究に取り入れたデネットが考案したのがマクシの課題として知られる誤信念課題である

・ サリーとアンの課題(知らぬ間に物の位置が変化する)やスマーティー課題(知らぬ間に入れ物の内容物が変化する)などが幼児研究における心の理論の基準として用いられており、これらを標準誤信念課題と呼ぶことがある

9、メンタライゼーション

・自分や他者の行動が、その人の心的状態に基づいて起こることを理解すること

・メンタライゼーションの能力が低いと、他者の心的状態だけでなく自分の心的状態を理解することも難しいと考えられる。

・幼児期に形成された愛着関係が不安定である場合、メンタライゼーションの能力を育むことが困難であると言われる。

10、共感性

⇨ 他者の感情状態を認知し、それと同じ感情を体験できる能力

・共感性の発達は、他者の視点取得が可能になる過程でもある

生後6ヶ月⇨・つられて泣く(泣きの伝染・出生直後から・2ヶ月頃がピーク)・顔の動きを真似する(新生児模倣・共感的な行動)+基本感情が見られる・視線追従(相手の向いた方向に自分も視線・顔を向ける)

1歳社会的参照の能力が備わる(視覚的断崖の実験)・共同注意と並行して獲得

1歳半⇨照れ、共感など、自己意識的感情を表す

2歳〜⇨恥や罪悪感、誇りなど、自己評価的な感情が出てくる

3歳〜⇨大人に近い感情のレパートリーとなる

11、向社会的行動

・他者に利益をもたらす行動のこと

①援助行動 ②報酬目的ではない ③コストが伴う ④自発性

の4つの条件を伴った行動

12、協調性

・幼児期初期:他児と同じような遊びをそばでするが、相互交渉がない並行遊びが中心。

↓年齢が上がるにつれて相互交渉をして同じように遊ぶ連合遊びが増える

・幼児期後半:共通の目的を持って遊ぶ協同遊びが増えてくる

13、感情制御、自己制御

・感情制御には、状況や他者の状態に応じて自身の感情表出を調節する他者志向的感情制御と、自己の感情について理解し調整する自己志向的感情制御がある

3-4歳頃には、他者からのプレゼントが好みでなくても、落胆の表情を見せず時には微笑を見せるような他者志向的感情制御が見られるようになる

自己制御: 自己の欲求や感情の表出を抑える「自己抑制」と、自己の欲求や感情を的確に認識して他者に伝える「自己主張」と言う側面からなる能力。

・自己抑制と自己主張の両者を兼ね備える発達によって向社会的行動が促進される。

・自己抑制は一般的には3ー4歳ごろに急速に発達する

⚠️注意:ピアジェ,J.の認知発達段階における前操作期から具体的操作期への移行段階で生じる自己中心的な思考から脱する過程を脱中心化といいます。自己制御は3-4歳ごろから急速に発達し、脱中心化(3つ山課題が理解できる・他者視点の獲得)は具体的操作期に入る7-11歳頃第4回試験に同じ選択肢で出題されていますので、それぞれ区別して理解しましょう!

*上記の内容を理解しやすい記事があったので、ご活用ください😌

14、道徳性、規範意識

コールバーグはピアジェの認知発達理論を基礎に、道徳的な認知行動の発達という概念を導入した。子供たちは発達段階のそれぞれにおいて、道徳的な判断の枠組み(シェマ)を持っているが、現実との間にズレが生じた時に新たな枠組みを構築していくと考えられている

・ コールバーグの道徳性の発達理論では、道徳的な判断が求められる場面における行動そのものではなく、その行動を選択した理由に着目し、道徳性が発達に伴ってどのように変化するのかを明らかにしようとした。

・コールバーグの道徳的発達段階は3水準、6段階に分かれている

前慣習的水準道徳以前

第1段階 罰と服従の志向(他人から罰せられるかどうか?) 5-7歳

良いか悪いかわからないので、快感があれば行動し、不快であれば行動を控えようとします。
まわりの大人が罰を与えない限りは、悪いことであっても実行しようとする不安定な時期です。

第2段階 道具主義的な相対志向(自分の利益が守られるかどうか?)  7-10歳

自分がしたい・やりたいことが尊重されるのであれば、まわりの人の言いつけを守ります。自分の利益になるのであれば、悪いことであっても実行しようとする危うさがあります。

慣習的水準外部道徳

第3段階 「よいこ」志向(他人から好かれるかどうか?) 10-12歳

良い行動をしようとするのは、まわりの人間から褒められたり認められるからです。
悪い行動を止められるのも、まわりの人間から嫌われたくないからです。

第4段階 法と秩序志向(与えられた規則に合っているかどうか?) 12-15歳

外の世界の規則をしっかりと守ろうとします。
現実にあわなくなった規則でも、かたくなに守ろうとする危うさがあります。

後慣習的水準(内部道徳)

第5段階 社会契約的な法律志向(関係者と合理的に定められたルールかどうか?) 15-19歳

他人と合理的に設定した規則を守ろうとし、個人の利益だけではなく、集団の利益を考えて、行動を判断します。法や規則に抜け穴がある場合は、悪事に利用しようとする危うさがあります。

第6段階 普遍的な倫理的原理の志向(普遍的な良心にもとづくかどうか?) 19歳〜

目の前にある現在の規則に終わらず、人間のあるべき姿を考えて、規則の更新も含めて、行動を判断します。他のステージの道徳から参照される、最高段階の判断基準になります。

15、素朴理論

日常生活で構築される論理のこと。

重い物質は落下速度が速く、軽い物質は落下速度が遅いんだよね!(ドヤ顔)

それよく聞くけど、実際は物質の重さは落下速度に影響しないらしいよ!

え、そうなの?

このように、素朴理論は、経験的で特別な個別事例を発達させたものなので
一貫性に欠けます。

ひろゆきさんの名ゼリフ「それ、あなたの感想ですよね?」と言われるような理論が素朴理論と覚えましょう!

16、感情知性

・自分の情動の認識、他人の情動の理解、自分の情動の制御という3つの主要な構成要素からなる

ゴールマンは、知能よりも感情知性が社会での成功や職場での適応を予測できることを強調した

これはすごい感じる・・・。いくら頭が良くても・・・というやつ。
コミュニケーション能力にもつながってくるところだよね。

感情知性が一位(一番重要ということ)でゴール!マンと覚えましょう!

□自己と他者の関係の在り方と心理的発達

17、アタッチメント、内的作業モデル

アタッチメント:生物個体がある 危機的状況に接した時や、危機を予知し不安や恐怖が喚起されたときに、特定の他個体に接触することにより、主観的な安全の感覚を回復・維持しようとする心理行動的な傾向及び、それを支える神経生理学的な制御機序のこと。ボウルヴィが提唱。

アタッチメントの対象は、危機が生じた際に逃げ込む安全な避難所であると同時に、探索活動のための安全基地として機能し、子供の自律性の発達を促します!

僕はまだ娘(生後6ヶ月)の安全基地ではないみたいで、めちゃくちゃ泣かれます・・・

・アタッチメントによって形成された養育者への信頼は、対人関係一般に拡張された内的作業モデルとして機能するようになる。

養育者との間に安定した信頼関係を形成できれば、「人は信頼できる」という前提に基づく、安定した対人関係が形成されやすくなるよね!

逆もまたしかりだけどね!

ストレンジシチュエーション法】: エインズワースの開発した愛着行動を観察するための実験手法。基本的には1歳児を対象として、実験室内で見知らぬ人物との接触、母親との分離、1人だけ取り残されるなどの場面を経験させることにより、3つ(4つ)のタイプに分類できる。

A・回避型:養育者の退室・入室に興味を示さない(分離不安が弱く、再会時にも接近を見せない)。愛着関係が十分ではない(養育者が子供に対して拒絶的であったり、支配的であったりすることが多い)

B・安定型:養育者の退室を悲しみ(分離不安を示して混乱するが短期的に収束する)、入室を歓迎する(接近を見せる)。愛着関係が形成されている(養育者が子供の様子に敏感で、接触頻度の高い養育を行っていることが多い)

C・抵抗/アンビバレント型:養育者の退室を悲しむ(強い混乱)が、入室に関しては歓迎せず怒りを示したりする(再開後も収束しにくい愛着関係が不安定(養育者が子供の働きかけに無関心・無反応だったり、養育者の都合や気分で反応したりするなど、一貫性を欠く養育を行っていることが多い)

D・無秩序型:時々によってA型であったり、B・C型であったりする(行動に一貫性がなく、突発的な行動などが多く見られる)。再開場面では不安や恐怖を示すことが多い愛着関係が不安定であり、虐待(心的外傷や虐待的養育が行われている可能性)との関連が指摘されている。

愛着関係分離不安接近養育の仕方
A・回避型不十分弱い見せない拒絶的・支配的
B・安定型十分あり・混乱は短期的見せる接触頻度が高い
C・抵抗/アンビバレント型不安定強い混乱・収束しにくい怒りを示す無関心・無反応・一貫性を欠く
D・無秩序型不安定一貫性なし・突発的行動一貫性なし虐待の疑い
 【ストレンジシチュエーション法】のまとめ

ちなみに、アンビバレントとは「相反する感情や考え方を同時に心に抱いている」さまを指す言葉らしい。つまり、怒りを示す(相反する感情)=アンビバレントと覚えましょう! 

どのタイプが見られたとしても「養育者が不適切な養育をしているとは限らない
という点に注意しましょう!

マザリーズ:親が乳児に対して発する柔らかい発声、抑揚をつけた高音域の発声

アロマザリング:母(マザー)以外(アロ)の人物による養育のこと

18、相互規定的作用モデル

・遺伝と環境の相互が継続的に発達を規定していくというモデル

遺伝と環境の総和で発達が規定されることを輻輳(ふくそう)説という。シュルテンが提唱。

輻輳説が正しいなら、環境の際限なき影響力で発達が促進され続けることになるよね!

そうすると、「プロテインを飲み続ければ、筋肉は発達し続ける?」のような考え方になってしまい、現実的ではないので、輻輳説は現在、積極的に支持されてないんだよ

・遺伝と環境の相互作用で発達が規定されることを環境閾値説という。ジェンセンが提唱。環境によって遺伝的特質が発現するという考え方。

例えば、劣悪な生活環境で育つことにより身長が伸び悩むことはある。これは環境によって遺伝的特質が発現しきらなかった場合と考えられるよね。

対して、整った生活環境でも伸びる身長には限りがある。これは環境によって遺伝的特質が発現し尽くした場合と考えられるよね。

19、仲間関係、友人関係、異性関係

・子供は2歳半頃から、他者の目に映る自己の姿(鏡映的自己)に意識が向くようになる

・ 就学とともに、母子関係中心の対人関係から仲間関係の対人関係に移行していく

・小学校中学年頃からギャング・エイジと呼ばれる時期になり、友人関係において約束・友情・役割・秘密・葛藤などを体験しながら、対人関係の基礎を形成していく

・小学校高学年から中学生にかけてあらわれる急激な身体の発育である第二次性徴とともに自身の性意識が高まり、同時に異性を意識するようになっていく。また中学生になると女子を中心にチャム・グループが、高校生になるとピア・グループが形成されていく。

チャムグループとは、精神分析的対人関係論学派のサリヴァンが重要性を唱えた仲間関係に関する概念のこと。前思春期(中学生)に見られる仲間集団のことであり、特に女子にみられるよ。

ピアグループ(peer group)《peerは、同僚・仲間の意》年齢・社会的立場・境遇などがほぼ同じ人たちで構成されるグループのことだよ。

20、自己概念・自己意識

⇨自分についての概念や理論のこと。過去の経験やその意味付け、他者との関わりから、自分がどのような人物であるかを認識していく

・ 自己概念は情報を取捨選択し、将来の行動を方向付ける機能を持つ。

例えば、複数のスポーツの中から自分が取り組むスポーツを決める際、自分がどんなスポーツが得意かといった自己概念が、スポーツの選択を方向付けます

・ ナイサーは認知発達心理学的観点から人間の自己意識の発達について検討し、発達に伴って5つの自己知識(概念)が順に形成されると考えた

①乳幼児期に獲得されるのが、視覚・聴覚を始めとする自己の物理的な感覚・知覚に基づいて作られる生態学的自己

② 親など他者との相互作用を通じて形成される対人的自己

③ 2歳ごろには言語能力の発達によって言語的表象を用いて形成される概念的自己

④ 4歳ごろには記憶と予期に基づく時間的な一貫性を内包する拡張的/想起的自己(時間的拡大自己)

⑤ 主観的な経験が他者と共有されないと言う心の理論に通じる私的自己

21、自我同一性

自己の斉一性(せいいつせい)と連続性の感覚であり、他者によって認められ、個人と文脈との相互相乗的な性質を持つもの。アイデンティティともいう。エリクソンによって提唱された。

せい‐いつ【斉一】 とは:物事が一様であること。ととのい、そろっていること。また、そのさま。「―な能力」です。

・青年期は第二次性徴から始まるとされる。第二次性徴により身体が大人になることで、心理的にも大人になるための準備が始まる。結果、親からの自立である心理的離乳や親への反抗が起こる。しかし、まだ自我同一性を定義づけることが困難であり自分の存在に疑問を持つようになる(自我同一性の危機)

・青年期の期間は、今後の人生において関与すべきものを見出すこと(アイデンティティの確立)が求められる。この際の、大人としての義務や責任が猶予され、自己探究に費やすことのできる期間モラトリアムという

・近年は第二次性徴の早期化(発達加速現象)とモラトリアムの長期化から青年期が間延びしていると言われており、青年期延長説と呼ばれている

・マーシャは、「危機の経験の有無」と「社会的関与対象(主に職業とイデオロギー)の有無」という2側面から、アイデンティティ(自我同一性)の状態を4つの状態に分類した(アイデンティティ・ステイタス)

*イデオロギーとは?:人間の行動を左右する根本的な物の考え方の体系。観念形態。俗に、政治思想。社会思想など。

・(自我同一性)達成:危機を経験し、それを通じて自分で選択した人生のあり方に対し、積極的関与をしている群。つまり自分なりのアイデンティティをそれなりに確立している人たちです。

モラトリアム:危機を経験している最中で、関与対象に近づこうとしている。大人なるために必要な自分の適性や価値観を探求している群です。

早期完了:危機を経験していないのにも関わらず、積極的関与をした結果、一見すでにアイデンティティが確立されたような状態にあること(社長の息子)

拡散(混乱):危機の有無にかかわらず、積極的な関与ができない群。自分の人生について主体的な選択ができず、何がやりたいのか分からない、途方にくれている感じです。

関与あり関与なし
危機あり達成モラトリアム
危機なし早期完了拡散
アイデンティティ・ステイタス

「危機」は「達成に向けて悩んでいるか」、「積極的関与」「人生の重要な領域(生き方・職業・価値観など)に積極的に関与しているか」です

22、ジェンダーとセクシャリティ

・ジェンダーとは社会的性とも訳されるように、生得的であるより、文化・社会的要因によって獲得されるものという意味合いを持つ。自分の性に対する認識を性自認と言い、必ずしも自身の生物学的性と一致しているとは限らない。なお、DSM-5において生物学的性と性自認が一致していないことは、性物違和と呼ばれている

・セクシャリティは性愛のこと。どんな性を好きになるかを性的指向と言い、対象が必ずしも異性であるとは限らない。

【日本において戸籍上の性別変更に必要な要件】

・二人以上の医師により,性同一性障害であることが診断されていること

20歳以上であること

・現に婚姻をしていないこと

・現に未成年の子がいないこと

・生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること

・他の性別の性器の部分に近似する外観を備えていること

□生涯における発達と各発達段階での特徴

23、生涯発達の遺伝的基盤

・遺伝と環境には相互作用があり、遺伝的物質が環境によって発現すると考えられている。また近年では環境によって遺伝子のもつ情報の発現具合が変化することが示されており、エピジェネティクスと呼ばれている

・乳児期や幼児期などに見られる様々な特徴は、大人のための準備ではなく、その時点において適応的に生活するために進化の過程で選択されたという考えのもと発達を捉えることを進化発達心理学という

24、ライフサイクル論

・エリクソンは、主に乳幼児期から児童期に向けたリビドーの発達に注目したフロイトの概念を青年期以降の全生涯に拡張し、ライフサイクル論を提唱した

発達段階心理社会的危機・調和的心理社会的危機・失調的基本的強さ(徳)
乳児期 0-1歳半基本的信頼基本的不信希望
幼児前期 1歳半-3歳自律性恥・疑惑意志
幼児後期 3-6歳自主性罪悪感目的
学童期 6-13歳勤勉性劣等感適格
青年期 13-22歳同一性達成同一性混乱忠誠
成人期 22-40歳親密孤立
中年期 40-65歳生殖停滞世話
老年期 65歳〜統合絶望英知

ちなみに・・・胎児期が存在しない代わりに、
幼児期が幼児前期(早期児童期)と幼児後期(遊戯期)に分かれています。

・ 青年期において役割実験(アルバイトや職業体験)を通じ、自分の社会的役割・価値を見出したならば、それが自我同一性の確立であり、これにより社会への積極的な貢献の意識(徳としての忠誠)を持つこともできる

心理社会的危機: 適応的な発達に至るか否かの苦境のこと

・老年期の心理社会的危機は「統合VS絶望」であるとされ、未来志向ではなく、人生を振り返り、そこに意味を見出すことが適応的とされる

25、ライフコース選択

・ライフコースとは、個人が歩む人生行路の道のりを表している。ライフコースは個別性に着目する点で、共通性に注目するライフサイクル理論とは異なる。

26、中年期危機

⇨過去に達成した実績や将来に達成する可能性を、自身の人生設計上の目標に照らし合わせた結果、自分自身の限界に直面して、虚無感や抑うつ感が生じること

・ユングは、中年期を「人生の正午」と表現した

更年期障害: 加齢により性ホルモンの分泌が変動することが原因で生じる心身の不調。更年期は閉経の前後5年ずつ、計10年間程度を指す言葉であり、40代後半から50代前半頃であることが多い

空の巣症候群: 子供の自立に伴う親の喪失感、不安、抑うつなどを指す言葉

27、生成継承性

子供や後輩などを指導・教育することで成人期後期(中年期)にある自分自身に備わる自我状態のこと

・エリクソンのライフサイクルにおける中年期の「生殖」と同義。世代性とも呼ばれる。

・今までの発達を通じて獲得してきた経験を後続する世代に残す行為

・ 次世代を育成し、自身の人生を継承することによって、自己の存在意義を確認することができる

・子孫を生み出すことだけでなく、生産性や創造性といった概念を包括する

・ 中高年期には、 家庭環境の変化や就労状態の変化などを通じ、アイデンティティの再構築が必要になることがあるとされている

□非定型発達

発達期(18歳未満)に発症する一連の疾患

28、神経発達症群/神経発達障害群

・DSM-5における発達障害のカテゴリーが、この神経発達症群である

○知的能力障害

○自閉スペクトラム症

○注意欠如・多動症

○限局性学習症

・DSM-5では、併存症として神経発達症群の疾患が相互に多く記述されている

29、自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害

社会的コミュニケーション障害と、限定反復的な行動の障害の2つの主症状からなる、神経発達症群の一つ。ASDと略されることも多い。

【ASD・特徴①】

・ 特定の物事に過敏に反応する

・ 他者の考えを読み取ることが難しい

・ 目標に向けて計画的に行動することが難しい

・ 細部にとらわれ大局的に判断することが難しい(中枢性統合の弱さ

・ 状況の変化に応じて行動を切り替えることが難しい

*第2回国家試験 問15に出題

【ASD・特徴②】

・ 女性よりも男性に多い

・ 知的障害を伴う場合がある。知的障害を伴わない自閉症を高機能自閉症と表現することがある

精神障害者保健福祉手帳の対象である

放課後デイサービスの給付対象である

・ DSM-5より感覚過敏が診断基準に含まれることになった

*第2回国家試験 問91に出題

放課後デイサービスは、 6歳ー18歳の障害のある子供や発達に困難を抱える子供が、放課後や長期休暇に利用できる福祉サービスのことです。利用には、障害者手帳や発達の特性に関する医師の診断書が必要です。

・DSMーⅣまでにおける広汎性発達障害が統合されたもの。自閉性障害、アスペルガー障害、小児期崩壊性障害、特定不能の広汎性発達障害を含む(レット障害を除く)

TEACCHは自閉症児を支援するための個別教育プログラムで、広く利用されている。例えば、1つの場所を多目的に使うと混乱しやすいので、できるだけ場所を目的を1対1にする(場所の構造化)、いつ何をして、頑張ったら何があるかを絵で示す(時間の構造化)など、構造化によって視覚的に理解しやすい環境を整えていく

30、注意欠如多動症/注意欠如多動性障害

不注意多動性ー衝動性2タイプの症状からなる、神経発達症群の一つ。ADHDと略される。

不注意の例としては、集中困難、忘れ物やなくしものが極めて多い、予定や約束をすぐ忘れる、計画・整理整頓・片付け・時間管理の困難さなどがあります。

多動性ー衝動性の例としては、落ち着きがない、活発に動き回る、座っていられない、座っていても手足や体を動かす、おやべりでうるさい、走り回る、高いところに登りたがる、順番が待てない、相手が話し終える前に話し始めるなどがあります。

・診断においては、12歳以前からの上記の症状が、複数の状況(主に家と学校の両方)で、6ヶ月以上存在することが必要。ASDの診断に併記されることもある。

・女子のADHDは、男子よりも不注意の行動特徴を示すことが多い

【AD/HD患者に発症率の高い疾病・障害】

(顕著なもの)

・ 犯行挑発症(約50%)

・ 素行症

・ 重篤気分調節症

・限局性学習症

(一部にみられるもの)

・不安症群

・うつ病(10-20%)

・間欠爆発症

・物質使用障害

・ AD/HD児は、集中の困難などにより怠惰・無責任・非協力的と評価されることが多く、それによる社会的拒絶(自己効力感の低下・自尊心の低下)、対人葛藤を経験しやすく、そのため素行症や反社会性パーソナリティ障害を発症する可能性が高いとされる

・ADHDによる不適切な支援や周囲の無理解が、二次障害としての抑うつや自尊感情の低下、反抗挑戦性障害(反抗挑戦症)から行為障害(素行症)に発展するケースをDBDマーチという

反抗挑戦症の小児に典型的にみられる行動としては、以下のものがあります。

・成人と口論する
・すぐにカッとなることが多い
・積極的に規則や指示に逆らう
・わざと人を困らせる
・自分のミスを人のせいにする
・頭に血が上り、怒りっぽく、すぐイライラする
・悪意に満ち、意地が悪い

初発症状は未就学の時点で現れるのが一般的だが、児童期にも併存する

一般的に素行症の小児には以下の特徴がみられます。

・わがままである。
・他者とうまく付き合うことができない。
・罪悪感が欠落している。
・他者の感情や幸せに関心を示さない。
・他者の行動を脅しであると間違って捉え、攻撃的に反応する傾向がある。
・いじめや脅迫に加わったり、頻繁にけんかをしたりする。
・動物に対して残酷である。
・物を壊す(特に放火による)。
・嘘をつく、窃盗を行う。

これら2つの病気には明確な相違点があります。
反抗挑戦症とは異なり、素行症の小児は良心に欠けているようにみえ、他者の権利を繰り返し侵害し、怒りっぽいという徴候がときにみられないことがあります。

反抗挑戦症のある小児は、頑固で気難しく、人の言うことを聞かず、怒りっぽくなりますが、
身体的攻撃性や実際に他者の権利を侵すことはありません 。

・ 養育環境はAD/HDの発症や程度には影響しないが、二次障害の発症や程度に影響する

・ 二次障害を防ぐ意味でも、ペアレント・トレーニングは重要

・支援においては、心理支援や環境調整だけでなく薬物療法(6歳以上であればメチルフェニデート徐放薬が第一選択肢)を併用する場合もある

31、限局性学習症/限局性学習障害

聞く、話す、読む、書く、計算するまたは推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す

神経発達症群/神経発達障害群の1つでSLDと略される

・SLDの背景として、 中枢神経系の機能障害が推定されるが、環境的な要因によるものではないと考えられている

その他の障害が直接の原因(視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害など)となって生じた学習上の困難は、限局性学習性とは異なる

特定の領域の学業成績が低くなりやすいことが、学校適応上の障害となる

・DSM-Ⅳまでにおける学習障害のこと。学習障害という概念が登場するさらに以前では、主として読みの能力に困難を示すディスレクシアが有名であった。

特別支援教育(障害の有無や種別にかかわらず、必要に応じて実施される)の対象

・援助としては学習指導が中心となる。まずはアセスメントにより対象児童生徒の認知能力にアンバランスがあることを確認し、その特徴を把握する

「読む」ことに困難を示す場合は「しっかり読みなさい、きちんと読みなさい」と促すのが良いのかな?

いや、具体的な行動を示す方が良いよ!「1行ずつ文章を指でなぞりながら読んでみよう」とか!

32、発達性協調運動症/発達性協調運動障害

・運動の欲求や動機に基づき、適切な筋の組み合わせ、適切な強さ、適切な時間で円滑な運動を行うことを協調運動という。発達性協調運動症とは、協調運動に困難を示す、神経発達症群の一つ

33、知的能力障害

・知的障害、精神遅滞のDSMー5における名称であり、 神経発達症群の一部「知的能力障害(知的発達症/知的発達障害)」と記載されている

・ICD-10においては、「軽度〜最重度知的障害(精神遅滞)」と記載されている

DSM-5の診断基準

A. 臨床的評価及び個別化、標準化された知能検査によって確かめられる、論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、学校での学習、および経験からの学習など、知的機能の欠陥

B. 個人の自立や社会的責任において発達的及び社会文化的な水準を満たすことができなくなると言う適応機能の欠陥、継続的な支援がなければ適応上の欠陥は、学校、家庭、職場、および地域社会といった多岐にわたる環境において、コミュニケーション、社会参加、および自立した生活といった複数の日常生活活動における機能に限定する

C. 知的及び適応の欠陥は、発達期の間に発症する

IQ70以下(標準偏差2つ分以下)の場合、知的能力障害が疑われるが、DSMー5ではIQを参考にとどめ、学力・社会性・生活自立能力などの具体的な実生活状況から判断をするように変更された。

つまり、知的機能が低いということだけでなく、適応行動の面からも困難が認められる場合に知的能力障害と判断されるんだね

男女比では1.5:1で男性の方が多い

有病率1%だが有病率は年齢で変動する

・病因としては、生物学的成因(脳の機能異常)、病理的成因(遺伝子病、染色体異常など)、心理社会的成因(養育環境)がある

・ 診断を受けたのが成人期であっても、その症状が発達期に既に見られていたならば知的能力障害と言う診断は可能

・知的障害者が社会支援を受けるために療育手帳を申請することができるが、この療育手帳は法律に規定されたものではないため、自治体によって呼び名が異なる(都道府県によって決められている・ 申請の年齢制限等は記述されていないため、 成人になってから手帳の交付を受けることもあり得る)

34、アタッチメント障害

・養育者からの支援を求めなかったり、反応しなかったりする反応性アタッチメント障害と、初対面の大人に警戒心なく過度に馴れ馴れしい態度をとる脱抑制型対人交流障害の2つに大別される

児童虐待不適切な養育マルトリートメント)との関連が指摘されている

・DSM-5に記載がないが、臨床像として易刺激性(興奮しやすさ)がよくみられる

・ 認知・言語の遅れ、対人相互反応の障害など、一部自閉スペクトラム症と類似した症状も見られ、DSM-5でも鑑別診断について記載がある

・ DSM-5には「認知及び言語の遅れとともに現れる」との記載がある

どんな治療法があるの?

まずは不適切な養育環境の改善が必要。そのあとは大人の養育者との情動体験を補うような養育的治療が求められるね。ちなみに薬物療法に関しては、今のところ有効な報告はないよ

35、早産

・妊娠22週以降37週未満の分娩

・妊娠22週未満の妊娠中絶は流産と呼ぶ。流産のほとんどは妊娠12週未満の早期流産である。

36、成長障害(FTT)

・年齢に応じた平均身長からの著しいズレに代表される、発達の障害。

例えば、平均身長に対して標準偏差2つ分以下の身長である場合、低身長とみなされます。

・原因は器質性非器質性の2つ。

器質性⇨ダウン症などの染色体異常や成長ホルモン分泌不全などの医学的要因がある場合

非器質性⇨授乳や食事の問題などの環境的な原因がある場合を指す。

ちなみに・・・サッカー界では母国アルゼンチンで天才少年と騒がれていた9歳のメッシが「成長ホルモン分泌不全性低身長症」と診断され、その後バルセロナの援助を得て治療を受けたことでも知られています。

ちなみに、器質性と非器質性の両者が混合する場合もありますよ!

□高齢者の心理社会的課題と必要な支援

37、平均寿命、健康寿命

健康寿命とは、医療や介護に依存せず自分自身で生命維持することが可能な期間のこと

・2016年時点で、日本人の平均寿命は男80.98歳、女87.14歳。健康寿命は男72歳、女74歳。

ちなみに、厚生労働省の「簡易生命表(令和2年)」によると、2020年の日本人の平均寿命は
男性が81.64歳(スイスに次ぐ世界2位)、女性が87.74歳(世界1位)と、伸びてます!

健康寿命との開きがそれぞれ約10年前後あるのが今後の課題だね・・・!

38、加齢のメカニズム

・加齢が遺伝子レベルでプログラムされているプログラム説や、DNAの転写の際のエラーの蓄積に由来するというエラー説、体内の代謝の過程で生じる活性酸素による損傷説などがある

39、加齢による心身機能の変化

・知能の低下は高齢期の低下の程度は小さく、終末期(いかなる医療の効果も期待できず、余命が数か月以内と判断される時期)の低下によるものが大きい

・特に経験や知識を表す結晶性知能は、成人期も成長を続け、高齢期に至っても低下しにくい。日常的な問題に対して様々な視点を考慮しながら対処する英知は、成長を続ける知的機能である

高齢期:世界保健機構 WHO の定義では、65 歳以上の者となっています。 日本では、65~75 歳が前期高齢者、75 歳以上が後期高齢者となっています。
終末期:いかなる医療の効果も期待できず、余命が数か月以内と判断される時期です。

・加齢に伴いエピソード記憶の想起に困難が表れやすい。手続き記憶意味記憶は影響を受けにくい。

・高齢期には、10-20代に経験したことを想起しやすいレミニセンス・バンプという現象が表れやすい

・ 加齢に伴い様々な感覚器官の閾値(刺激閾)は上昇する

・ 高音域の聴力低下は30代から始まり、低音域の顕著な聴力低下は60代以降であることが一般的

・ 明暗順応は加齢に伴ってより長い時間が必要になる。特に明所から暗所への移動後の「暗順応」において、順応時間の延長が顕著

40、社会的離脱

・社会的活動から徐々に引退すること。高齢期の幸福感を担う要因として、高齢期以前の活動性や社会的関係からの離脱が挙げられる。

・否応なしに離脱するのではなく、自らが主体的に離脱を選択することが重要。必要なものを主体的に選択しながら、その時々の年齢で最高レベルの健康状態を目指すことをオプティマル・エイジングという。

41、活動持続、補償を伴う選択的最適化

・高齢期に避けがたい喪失の対処として、領域を選択、限定し、従来とは異なる代替的な方略を用いることで、能力低下を補償すること補償を伴う選択的最適化(SOC理論)という

42、喪失と悲嘆

・死別が引き起こす悲嘆のプロセスは、死別による当惑、死別という事実の認識、悲嘆感情の表出と対処、新たな生活への適応といった段階をたどる

・喪失体験に対する心理的支援はグリーフケアと呼ばれている

・グリーフケアには、性急な言動は避け、傾聴的態度が求められる(ともに味わう)

・ウォーデンは、対象喪失を経験した人が取り組むべき課題として①喪失の事実の受容②喪失の苦痛の経験(悲嘆の苦痛の克服)③喪失対象のいない生活への再適応(新しい環境への適応)④喪失対象の情緒的な再配置(認知的に新たな意味を付与し、自己の生きる意味に結びつける)と言う4課題を提唱し、これらを適切に経験できるよう支援するのがグリーフカウンセリングであるとしている

【複雑性悲嘆に対するウォーデンの悲嘆セラピーの原則・手続き】

故人の記憶を蘇らせる: 喪失の事実の受容であるとともに、故人への自らの感情などを想起させ、苦痛を正しく経験するために必要な手続き

悲しむのをやめたらどうなるかを一緒に考える: 悲しむのを止める事は故人の存在を忘れることでもある。あえて悲しむのをやめたらどうなるか考えることにより、悲しみを受容する重要性に気づくことができる

故人に対して アンビバレントな感情を探索することを援助する: 他者に対して愛と憎しみを同時に持つなど、アンビバレントな感情を持つのは自然なことである。そのため、故人へのアンビバレントな気持ちを探索するのは、悲しみを経験するために必要な手続きである

大切な人がいない状況での新たな生活を設計することを援助する: 新たな生活の設計の援助は、喪失後の再適応のための手続きである

*公認心理師試験第1・4回に出題

・ 自我の機能が弱い境界例の患者などの場合、悲嘆が複雑化しやすいことが知られ、自己と現実社会を結びつける自我の役割は、悲嘆へのケアにおいて重要

43、独居と孤独、社会的サポート

ソーシャル(社会的)コンボイ

・ライフコースにおいて、その人を取り巻きながらサポートを授受する社会関係の総体

・ 個人を取り巻く対人ネットワーク構想を、個人との関係性、親密性の程度の異なる3重構造として捉え、それが護送船団(コンボイ)としてソーシャルサポートを提供し、個人の社会適応を促進しているという理論

・ 高齢期にコンボイが崩れる事は、社会適応の危機となる

・サポートの中でも家庭や社会における介護が特に高齢期後期の幸福感を左右する

44、認知症

⇨一旦獲得した知的機能が、脳の器質性障害などの要因によって持続的に低下し、日常生活や社会生活が営めなくなっている状態

・記憶障害(DSM -5では、認知症の診断に必須とされていた記憶障害が必須ではなくなった)

認知症の概念(DSM-5)についても理解する

・認知症の症状は中核症状(記憶障害等)と周辺症状(BPSD)に大別することができる

・中核症状によって生じた心理症状や行動症状のことを、周辺症状(認知症に伴う行動・心理症状:BPSD)という。以下が代表的な症状

心理症状:せん妄、幻覚、物取られ妄想、睡眠障害、抑うつ、不安、誤認、依存など

行動症状:暴言・暴力、徘徊、不潔行為、逸脱行動、焦燥、介護抵抗、叫び声、過食、多動・多弁等

45、ウェルビーイング

・十分に満ちた創造的な人生を送る能力まではその状態であり、生活に起こる回避しがたい様々な挑戦にも柔軟に対処できること

・ セリグマンはウェルビーイング状態を規定する領域、要素が5つあると述べており、その頭文字をとったのがPERMAである。

P: ポジティブな感情、楽しみ、歓喜、心地よさなど

E: 物事への積極的な関わり、何かに没頭できること

R: 他者との良好な関係

M: 意義、意味、個人よりも大きいと信じられるもの(社会など)への貢献

A: 達成感

・ これらの要素の相互作用により、一時的でない「持続的な幸福感」が達成され、ウェルビーイング状態を実現することができると言う

46、エイジングパラドクス

・加齢に伴いネガティブな状況が増えるにも関わらず、高齢者の幸福感が低いとは限らないこと。その背景として、高齢者が否定的な情報よりも肯定的な情報で選好することで、肯定的な情動体験を維持するという選択的社会情緒理論が挙げられる

47、サクセスフルエイジング

・老いる現実を受容し、社会生活にうまく適応することで、豊かな老後を迎えることを指す。高齢者就労や社会的参加は人生への積極的な関与となり、サクセスフルエイジング(成功した老い)へとつながる。

サクセスフルエイジングに関する代表的な理論】

離脱理論:高齢期以前の活動や社会生活から、適切に離脱することが幸福につながるという理論(離脱の必要性は文化規範によるところが大きいとされ、現代では速やかな離脱は求められていないとされる

活動理論:高齢期以前の活動水準を維持し、「生涯現役」のように活動し続けることが幸福につながるという理論。離脱理論と対立する。

持続理論(継続性理論):加齢に伴う変化や衰えにうまく適応しながら、高齢期以前の人間関係やライフスタイルを継続することが幸福につながるという理論。離脱理論や活動理論の対立の中から生じた理論。

その他・高齢期の心理社会的適応についての理論】

SOC理論: 加齢による喪失を補って選択と集中によりゲインを最大化することを目指すことが必要とする理論

老年的超越論: 禅などの思想を取り入れた超個人的な価値観を重んじることが幸福につながると言う理論

社会情緒的選択理論: 高齢期に自分が残された時間が少ないことを認識すると、長期的展望に基づいて知識の獲得などの自己投資を行うことには満足を覚えなくなり、即時的な情緒的満足を主に追求することで適応を図るようになると言う

最近では「FIRE」という、いわゆる早期リタイアが流行っていますよね

早期離脱が必ずしも幸福かというとそうではなくて生涯現役が幸福と感じる人もいるので。
どれを幸福と感じるか、自分の価値観や軸があることが大事だと思います。

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