この大項目で最も出題が多いのは、糖尿病などの生活習慣病です。ホルモンに関する問題もよく出題されています。また第3回試験では心身症も多く出題されました!
この分野の対策は範囲が膨大であり、「過去問に出題された内容だけでも最低限おさえておく」というところが、現実的な対策になります!
□公認心理師試験対策の勉強を移動中や外出中にも手軽にしたい
□ブループリントのキーワードをしっかり覚えたい
□過去問は大体解けるけど本当に理解できているか確かめたい
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1、下垂体前葉ホルモン・下垂体後葉ホルモン
下垂体前葉ホルモン | 成長ホルモン | 成長を促進 |
甲状腺刺激ホルモン | 代謝を促進 | |
副腎皮質刺激ホルモン | 血糖・血圧を上昇 | |
性腺刺激ホルモン | 月経周期と関連 | |
プロラクチン (=催乳ホルモン) | 乳汁の分泌促進 | |
下垂体後葉ホルモン | 抗利尿ホルモン | 水の再吸収促進 尿量調節 |
オキシトシン (=射乳ホルモン) | 乳汁を排出 子宮収縮作用 |
・ 副腎皮質ホルモンは副腎皮質で合成される複数種のホルモンの総称で、代表的なのはコルチゾール
【コルチゾール】
・強いストレス下において分泌され、血圧をあげたり抗炎症作用を働かせたりする
・ ストレッサーにさらされることにより副腎皮質からコルチゾールが分泌されると、甲状腺ホルモンの分泌が促進される(甲状腺ホルモンは 代謝を促進し、エネルギーを発生させることによって、ストレッサーに対処する身体状態が用意される)
・コルチゾールは 筋肉中のタンパク質をアミノ酸に分解し、肝臓でグリコーゲンに変え、グリコーゲンからブドウ糖を合成する作用(糖新生)を促す
・ コルチゾールには血糖上昇作用があるため、ストレスは血糖値の上昇につながる
・ 視床下部は下垂体前葉ホルモンの分泌を制御するホルモンを産生する
・ 下垂体後葉ホルモンは、視床下部で合成されて軸索を通じて下垂体後葉に蓄えられ、刺激を受けて分泌される
・ ソマトスタチンは、成長ホルモンの分泌を抑制する
・抗利尿ホルモンは 視床下部で合成されるバソプレッシンと言うホルモンである。尿として排出される水分量が減り、体内に多くの水分が貯留されるため、相対的に血中のナトリウム濃度も低下する
□心身機能、身体構造及び様々な疾病と障害
2、加齢(身体、心理、精神機能の変化)
・60歳以上の人に多く認められる特徴⇨保守性・あきらめ・義理堅さ・依存性
・75歳以上の人に多く認められる特徴⇨活動の減退・身体の不自由に関する不安・不満・短気・抑制の困難さ
3、主要な症候(めまい・倦怠感・呼吸困難など)
【主な呼吸器系疾患】
・慢性閉塞性肺疾患(COPD):気管支や肺胞が炎症で変化したために、正常な呼吸ができなくなっている状態。喫煙が原因で起こることが多い。
・気管支喘息:アレルギーなどで気道に炎症が起こることで、気道が狭くなってしまう病気
【主な神経疾患】
・てんかん
脳の全体が興奮する⇨全般発作
脳の一部が興奮する⇨部分発作(焦点発作)
意識障害を伴わない⇨単純部分発作
意識障害を伴う⇨複雑部分発作: 一見無意味な行動(口を鳴らしたり動かしたりする、歩きまわる、衣服をいじる)を繰り返す
・ALS(筋萎縮性側索硬化症):手足・喉・舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉が痩せていき、動けなくなっていく病気。進行性。最後は呼吸筋が働くなり大多数は呼吸不全で亡くなることが多い。薬(リルゾール)やリハビリによって進行を遅らせることが支援の基本となる
・パーキンソン病:振戦(手足のふるえ)、筋肉のこわばり、緩慢動作、歩行障害などの運動障害を示す進行性の神経疾患
・重症筋無力症:筋肉への指令が神経から伝わらなくなるために、疲れやすくなり、力が入らなくなる。目の症状が主体である眼筋型と、全身の筋力が影響を受ける全身型の2種類がある
□心理的支援が必要な主な疾病
4、遺伝性疾患・がん・難病
この項目については別記事で要点をまとめています!
5、内分泌性代謝疾患
【糖尿病】
・主に1型と2型の2種類で、いずれもインスリンの働きが悪くなる
・ 喫煙者は非喫煙者と比べ、糖尿病の発症リスクが約1.4倍(喫煙による交感神経系の働きの亢進により、インスリン抵抗性が高まる)
・ 非定型抗精神病薬(オランザピン・クエチアピン)は高血糖や肥満などの副作用を持つものが多く、糖尿病患者や糖尿病の既往歴がある患者には禁忌とされている
・HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)が6.5%を超えると糖尿病が強く疑われる
1型
⇨膵臓のランゲルハンス島がインスリン分泌しなくなることによって発症
2型
⇨インスリンの分泌量が少ない、または筋肉や肝臓のインスリン抵抗性が高くなり、ブドウ糖の取り込みが不十分になることで発症する
⇨2型糖尿病が糖尿病患者全体の90%以上になると言われ、ストレスや運動不足、肥満(メタボリックシンドローム)などがリスク因子
⇨生活習慣病の1種
⇨加齢が発症リスクを高める
⇨うつ病との相関が見られる
【甲状腺機能低下症】
・慢性的な甲状腺の炎症のために甲状腺ホルモンが出なくなり、活動性が大きく低下する
・むくみや倦怠感が現れ、活気がなくなってしまう
・ 体温の低下、徐脈、便秘、うつや物忘れ、気力減退、傾眠傾向などの症状が現れる
・ うつ病と誤診されやすいが、抗うつ薬は効かない
*亢進症になると、 代謝が異常に更新した状態になるため、体温の上昇、頻脈、動悸、手足の震え、イライラなどの症状が現れる。
6、サイコオンコロジー(精神腫瘍学)
・がん医療における心を専門とする活動のこと
・疾病や治療に関する適切な情報提供、孤立を防ぐ情緒的支援、治療継続の支障となる不眠、不安、抑うつに対する精神医療を含む医学的支援を行う
【がん患者】
・ 精神医学的問題で多いのはうつ病と適応障害
・ 診断後1年以内は自殺率が10〜20倍に上がるため、うつなどの症状に対処が必要
7、緩和ケア・終末期ケア
・ 緩和ケアにおける包括的アセスメントは①「身体症状」②「精神心理的問題」③「社会経済的問題」④「実存的問題」の順に行うことが基本される
この項目について、詳しくは別記事でまとめています!
8、免疫担当細胞
白血球の一種:単球・好中球
リンパ球の一種:B細胞・T細胞
公認心理師第4回試験 問44出題
9、過敏性腸症候群
・ 腹痛、腹部不快感が3ヶ月以上、週1回以上持続的にあり、排便と症状の関連、排便回数の変動、便の形状の変動等が見られることを基準とする
・ 症状によって便秘型、下痢型、混合型、分類不能型に分類することが多い
・ ストレスによって増悪することが多いことが知られ、心身症としての側面がある
・ ウィルスや細菌による感染性の腸炎を罹患すると、治療後に感染性胃腸炎後過敏性腸症候群を発症する可能性がある
・ 症状の1つとして腸の知覚過敏がある
・ 日本の有病率は少なくとも10%程度
・ プロバイオティクス、つまりビフィズス菌や乳酸菌などの微生物は腹痛や膨満感、ガスの貯留を低減することが知られる
・ 一般に下痢型は若い男性に多く、便秘型は高齢の女性に多い
10、慢性疲労症候群
・ 倦怠感や疲労感が主症状で、 その疲労感が6ヶ月以上続く
・ 筋肉痛が患者に多く見られる
・ 睡眠障害も多く見られ、睡眠をとっても疲労感や倦怠感が取れない
・ 体動かすと倦怠感は悪化する
・ 患者の6ー7割が女性
第3回公認心理師試験問120出題
11、むずむず足症候群
・ 両足や腰から背中などにかけて、いわゆるムズムズするような不快な異常感覚が現れる兆候が特徴で、その不快感によって睡眠障害や抑うつが現れやすく、心理的支援が必要となることが多い
・症状は夕方から夜間にかけて現れやすく、入眠障害や熟眠障害が発生しやすい
・ 安静時に症状は増悪し、足を動かす(運動する)ことによって一時的に不快感が減少するため、常に足動かしたり足踏みしたりするようになる
・ 原因は不明だが、鉄の欠乏やドーパミン作動性の神経の異常が仮定されている
・ 鉄欠乏性貧血の患者や妊婦、月経異常、透析中の慢性腎不全患者など、鉄分(ドーパミンの合成に用いられる)の欠乏しやすい状態にある人々が罹患しやすい
・ 抗うつ薬、抗精神病薬の服用者にも症状が現れることがあり、その場合には必要に応じて休薬も検討する
公認心理師試験第3回問131出題
12、メニエール病
・ 内耳の内リンパ水腫によって反復する回転性のめまい、耳鳴り、吐き気、難聴、自閉感などの症状が現れる
・ めまいの持続は10分から数時間、まれに24時間近く持続することもある
公認心理師試験第4回問103出題
13、後天性免疫不全症候群(AIDS)
・ HIVに感染すると自覚症状のない時期が数年続き、さらに進行すると免疫力が低下する
・ 免疫力が低下すると日和見感染症などを発症してしまうが、このうち代表的な23の指標となる疾患が決められており、その疾患を発症した時点でAIDSと診断される
・HIVの感染力は弱く、 性行為以外の社会生活で感染する事はほとんどない
・ 理解と支援の象徴としてレッドリボンが用いられている
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・この記事は赤本 公認心理師国試対策2022 (KS心理学専門書) を用いて要約しています。
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