1.食べない、喋らない・寝たきり→唾液分泌低下→口腔乾燥→口腔内の殺菌作用低下→口腔内が菌の温床に→疾病に罹患しやすくなる

・気道伸展位での臥床姿勢は鼻咽腔を閉鎖し、呼吸機能の回復を妨げ、脳の働きも低下し覚醒不良や認知機能低下を引き起こし廃用症候群への悪循環となる
・気道伸展位の臥床による弊害
①舌根沈下→鼻咽頭閉鎖→口呼吸→口腔咽頭乾燥→呼吸器感染症の温床
②口腔機能低下③認知機能低下④呼吸機能低下⑤咳そう力低下⑥呼吸筋機能低下⑦摂食嚥下機能低下⑧ADL低下⑨QOL低下
・絶食により空腹が満たされず、生きる希望を奪い取られて生気を失う
・絶飲食が必要な患者はそう多くいない
・特に急性期医療では医原性廃用症候群をきたさないリハビリテーションの視点が重要
出典:老化と摂食嚥下障害 「口から食べる」を多職種で支えるための視点
「絶飲食の決定は基本的にDr.の指示ですが、絶飲食によるリスクがその後様々あることは、コメディカルの認識しておくべき点ですね。
臥床傾向になったとしても、気道伸展位にならないように姿勢や角度を設定する。
どんな食事や設定なら食べられるかを模索する。
など、コメディカルの対応次第でも、その方の予後に大きな影響を及ぼします。」
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2.特定の場面だけで評価診断することは危険

『【嚥下で歯科衛生士!?】』『嚥下のことをよく知っている職業は?』って聴くと、出てくる回答としては、『言語聴覚士‼』でなく、最近は『歯科医』『歯科衛生ameblo.jp:画像引用
・VF(ビデオ嚥下造影検査)やVE(ビデオ嚥下内視鏡検査)などの一側面での検査が重要視される傾向がある
・VFやVEはどのようなアプローチをして食べる力を維持、強化していけばよいかということを総合的に検討するための評価材料
・発熱などの症状がなくても、検査で咽頭残留の処理が十分でない場合、誤嚥性肺炎発症のリスクがあると判断され、経口摂取を禁じられる場合がある
・検査で誤嚥が確認されてしまうと経口摂取は困難という評価結果のみが先行しがちであるため、慎重な判断が求められる
出典:老化と摂食嚥下障害 「口から食べる」を多職種で支えるための視点
「忘れてはいけないのは健常者でも誤嚥はしているということです。
僕の60代の父親でもよく麺類をすすり誤嚥しますし、僕もたまにします。
要するに1回の検査で誤嚥があったから食事中止にするのではなく、普段の食事場面や全身状態から総合的に判断することが大切だと思います。
極端な例ですが、子供が一度転んだからといって、しばらく歩かせないように車椅子にする、とはならないですよね。
誤嚥してもむせる力があるかとか、そもそも咳反射があるかとか、総合的に観察し、逆にどうすれば食べられるかの視点で検査はすべきかと思います」
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3.人的環境の問題でも摂食嚥下障害は悪化する

日常のケアを振り返り、適切かどうか考えてみましょう日々の介護に潜む「不適切ケア」 「虐待をしていませんか」と問われたら、職員の多くは「そんなことしていません!」と答えるでしrecrea.jp:画像引用
・ムセ、覚醒不良、摂食量不良、口腔汚染、低栄養、不適切な食事介助など十分なケアやアプローチ不足のまま食べることが困難と判断されることがある
出典:老化と摂食嚥下障害 「口から食べる」を多職種で支えるための視点
「一口量が多い、一口一嚥下が守れないなど、食事介助方法によって誤嚥が誘発されるケースがあるので注意は必要です。
しかし評価する側も、安易に安全面を重視して介助にするではなく、自力摂取するためにはどうすれば良いかなど、自立支援の視点も忘れずに評価をするというのは忘れないようにしたいですね。」
本日の引用は
でした!
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