1.サルコペニアの診断基準としてAWGS2019が発表された

・サルコペニアは健康障害のリスクが高まった進行性かつ全身性の骨格筋疾患と定義されている
・加齢以外に要因が無いものを一次性サルコペニア、加齢以外の要因によるものを二次性サルコペニアとよぶ。
・二次性サルコペニアの原因として低活動、疾患、低栄養が指摘されている


より画像引用
「特に二次性サルコペニアには医療人は注意すべきだと思います。
リスクに重点を置きすぎることで、とりあえず安静。
の措置がとられる可能性があります。
逆に安静にすることでの長期的なリスクを理解し、適切な評価からの早期介入。
というのは改めて意識が必要と思います。」
2.入院中に医原性サルコペニアが生じる

・急性期病院の入院高齢者の有症率は17.1%~34.7%
・回復期リハ病棟における有症率は約50%
・肺炎後の廃用症候群の患者で9割近くに認め、ついで大腿骨近位部骨折、脳梗塞、椎体圧迫骨折の順に多く認めた。
・適切な評価を行ったうえでの早期離床、早期リハ、早期経口摂取、早期からの適切な栄養管理が医原性サルコペニア、廃用症候群を予防するために必要不可欠。
・回復期でこそリスクマネジメントを行いつつ積極的なリハと、積極的な離床を行うべき
「このデータで驚いたのは、まずサルコペニアの有症率が回復期病院で約50%という点。
そして脳梗塞より大腿骨近位部骨折がサルコペニアの有症率が高い点です。
サルコペニアの方が2人に1人いるとしたら、自分たちは適切な対応ができているのか、改めて見直す必要があると思います。
そしてST対象者は基本的に脳血管疾患ですが、大腿骨近位部骨折のサルコペニア、そこから考えられる嚥下障害の方が多々いると推測できます。」
3.サルコペニアの情報を日常臨床と医療連携で共有する

・医療現場ではサルコペニアを軸にした日常診療および医療連携を推進すべき
・サルコペニアの評価と予防、治療を日常診療で実践すべき
・患者さんや家族に最も接する機会が多い医療従事者自身が、フレイル・サルコペニアの啓蒙を日常臨床で意識する
「おそらく患者さんで、これらの用語を知る方はほぼいないと思います。
病院に入院している時点で、何かしらの病気は発症しており、予防できなかった結果だと思います。
しかし、回復し退院後は第2の予防、つまり再発予防が重要です。
その中で、フレイルやサルコペニアも頭に入れながら、退院後の生活を一緒に考えることができると、より良いのかなと思います。
特に高齢化が進む日本では、必要な考えなのかなと感じました。」
本日も引用は
でした!
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