1.加齢などの原因による低栄養によって全身にサルコペニアが生じることで舌にも筋肉量の低下と筋肉機能の低下が生じる

・舌の厚みは舌の筋力と関係しており、加齢に伴って舌の厚みは減少する
・加齢に伴い最大舌圧は低下するが、嚥下時の舌圧には加齢による変化は少ないことから、最大舌圧と嚥下舌圧との差は予備力として考えられる
・日常生活を営むのに必要な筋力以上の十分な筋力がある状態を予備力とよび、この予備力を保つことが健康長寿に向けた身体機能の維持にとって重要
・最大舌圧はADLの低下とともに低くなり、握力といった筋力や垂直飛びといった動的な運動能力とも関係している
・田中らは要介護高齢者204名を調査して、最大舌圧が25kPa以上であれば、おおむね常食を摂取していたことを明らかにしている
・最大舌圧は舌の運動機能とも関係しており、舌の前方、側方や上方運動範囲の少ない者で最大舌圧が低かったことが示されている
「最近嚥下障害と密接な関係を持つとして、舌圧が注目されています。
改めて知ったのは嚥下舌圧と最大舌圧は別であり、嚥下舌圧は加齢による影響は少ないということ。
しかし、最大舌圧の低下が嚥下障害には関係するということで、その差を予備力と考えるというのは初めて聞きました!
引用著書では、その例として握力を挙げていましたが、握力が40kgあっても、10kgでも日常生活に支障はないが、握力が高い人のほうが長生きしていると。
この予備力という力が加齢に伴い減少するので、ちょっとしたイベントで高齢者は日常生活に支障をきたしてしまう可能性があるということですね。
話は多少逸れますが、自分も筋トレをし始めて約3年くらいになりますが、全く風邪をひかなくなりました。
自分が行っている筋トレも、やろうがやらまいが、日常生活に支障は無いですが、少しの気候変動や疲労のイベントがあっても、筋肉の予備力たちが対応してくれていると感じます!笑
ただプロテインのせいか、おならは臭くなりました。笑
完全に話が逸れましたが、ひとまず舌圧はADLとも関係しているようなので、どんな職種であっても、まずその人の舌の状態や動きを見るというのは意識するべきですね!」
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2.舌は摂食嚥下において食塊形成や食塊の送り込みに重要な役割を果たしており、舌のサルコペニアは摂食嚥下障害の一因となる
・舌のリハビリテーションの方法としては、舌を口蓋に押し付けたり、舌圧子を用いて舌に負荷をかけるような抵抗運動が行われており、このような訓練を補助する目的で訓練用具が開発されている(ペコぱんだ)
「ぺこぱんだは自身が勤める病院でも導入されています。
その人の舌圧に合った強度が選べて、レベルが上がっていく実感もわくので、とても良い訓練用具だと思います。

舌トレーニング用具 ペコぱんだ ペコパンダ ぺこぱんだ: 舌機能、舌圧を中心に口腔機能研究の情報を発信:お口の情報室orarize.com
より引用
そして認知機能が保たれていれば、自身で自主練習として行えるというのも良い点ですよね。
持ち運びもしやすく、簡易的に訓練が行えるというのは魅力です。
今後フレイル対策など、介護予防分野においても、ぺこぱんだは広めていきたいなーと感じます!
そもそも舌圧と食べる能力が関係しているなんて、地域の高齢者はほぼ知らないと思うので、そういった啓発活動からしていきたいですね。」
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【本日のまとめ】
◎加齢などの原因による低栄養によって全身にサルコペニアが生じることで舌にも筋肉量の低下と筋肉機能の低下が生じる
◎舌は摂食嚥下において食塊形成や食塊の送り込みに重要な役割を果たしており、舌のサルコペニアは摂食嚥下障害の一因となる
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本日の引用は
でした!
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