1.薬剤を投与する理由が存在するか見直してみる

・優先順位を考える
・薬剤の副作用に対する対症療法としての処方がされている薬剤を考える
・必要であれば新しい薬剤の使用を検討する
「リハビリ職は服薬内容について、まず把握しておくことは必要になりそうです。
患者さんのことで何か上手くいかない、でもその原因が分からない。
そんなときに、一度薬剤の関連についても考え、理由によっては薬剤師→医師と相談するのも一つかと思います。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2.薬剤の影響が活動やリハの実施を制限していないか考えてみる

・薬剤の副作用として発現するふらつき、記憶障害、せん妄、抑うつ、食欲低下、便秘、排尿障害などを薬剤起因性老年症候群という。
(加齢によってもおこり得るため、見過ごされやすい)
・せん妄の原因となる薬剤は可能な限り修正する。
・食べられない原因として疼痛コントロールの不良があれば、痛みをとるために十分な薬剤の投与を行うことが必要
・嚥下機能の低下は、脱水、低栄養、QOLの低下、誤嚥性肺炎など悪影響を及ぼすため、薬剤性の摂食嚥下障害は早期に対応する
「薬剤起因性老年症候群、せん妄、嚥下障害。
薬剤の影響でおこり得る症状については把握しておくことで、対応できる場合もあるかと思います。
基本的に薬を処方するのは医者ですが、処方後の反応や様子を観察できるのはセラピストのほうが時間は長いと思います。
副作用をしっておくことで、異変があったときにも迅速に伝達ができれば、迅速な対応に繋がってくると思います。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
3.多職種連携を通じて、患者の状態を把握していくことがゴールへの近道

・薬物の有害反応による患者の状況変化を見誤ることで処方薬が増えていくことを処方カスタードという。
・複数の診療科や医療機関に受診している場合には、それぞれの診療科や医療機関とのコミュニケーションが大切
・リハ薬剤とは、フレイル高齢者や障害者の機能、活動、参加、QOLを最大限高めるリハからみた薬剤や薬剤からみたリハ。
・機能、活動、参加、QOLを最大限高めるためには、リハ領域に薬剤師の関与が必要
「リハ職も最低限の薬の知識を習得しておく。
より専門的なところについては、薬剤師と連携し、考えていく。
薬剤がリハビリや生活に影響を与える可能性があるため、リハ薬剤という考え方は重要かと思います。
高齢化によって、薬剤を使用する方はますます増えていきます。
栄養に引き続き、薬剤についても、最低限の知識は必要かもしれません。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
本日も引用は
でした。
フレイルについて、詳しく勉強したいという方にはおすすめの本です。
コメント