皆さん、こんにちは!
言語聴覚士のやぶをです!
本日も認知症予防に関する情報を発信していきたいと思います。
突然ですが、認知症予防のために大切なのは、何だと思いますか?
頭を使うこと?それともよく運動すること?
少しだけ、考えてみてください!
結論からいうと、ポイントは大きく8つあります!
①糖尿病のコントロール
②高血圧と脂質異常症の改善
③適正な体重
④社会交流と知的な活動
⑤運動の習慣
⑥果物と野菜の摂取
⑦禁煙
⑧うつ病の治療
多いな・・・
と思った方も、できれば最後まで聞いてください!
というのも、これはアメリカのNIH(アメリカ国立衛生研究所)が2010年に発表した、認知症予防に有効と考えられるライフスタイルの8つの具体的な提案となります!
ちなみに、このNIHというのは、1887年に設立された合衆国で最も古い医学研究の拠点機関となりますので、信憑性は確かだと思います!
認知症というのは突然発症するわけではなく、MCIといわれる、軽度認知障害の状態、いわゆる認知症の一歩手前の状態があります。
この時に対処ができれば、「MCIの人の約16~41%は健常者への回復が見込める 」と言われています。

MCIは例えるなら、黄色信号の状態です。
信号が赤になれば、いわゆる認知症という状態になり、医療機関を受診すれば、抗認知症薬の処方がされるでしょう。
しかし、抗認知症薬というのは、あくまで進行のスピードを遅くする目的であり、症状の改善が目的ではありません。
つまり、一度発症してしまえば、その後もずっと、何かしらの介護が必要となる可能性が高いということです。
その状態になる前に、いわゆる黄色信号のMCI(軽度認知障害)や、元気なうちに、どんなライフスタイルを意識すれば、認知症にならずに済むのか?
について、NIH(アメリカ国立衛生研究所)が発表した8つのライフスタイルをベースに、解説していきたいと思います。
私は現在リハビリ病院に10年在籍しており、数多くの認知症患者さんと関わる中で、リハビリや対応、また予防について考えてきました。
その経験を通して、認知症予防についての情報を発信しています。
自分のミッションは、「認知症になる人を0にする」ことなので、ぜひ皆さんも、このチャンネルを通して認知症予防について学び、自分や周りの大切な人が、認知症にならないようにして頂ければと思いますので、ぜひ、チャンネル登録お願いします!
1.生活習慣病の管理

これは、先ほどのNIHが発表していた8つのライフスタイルのうち、
①糖尿病のコントロール
②高血圧と脂質異常症の改善
③適正な体重
⑤運動の習慣
⑥果物と野菜の摂取
⑦禁煙
は、まとめると、生活習慣病の管理が目的といえます。
認知症の中でも、アルツハイマー型認知症の次に多いとされる、血管性認知症というのは、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙などによって引き起こされる動脈硬化が直接の原因と言われています。
生活習慣病の管理として、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの改善は必要であり、改善するためには、体重管理や、運動習慣、バランスの良い食事、タバコを吸わないことなどが大切。
ということで、全て生活習慣病に関わっているというわけです。
そして、認知症で最も多い、アルツハイマー型認知症においても生活習慣病を含む心血管リスクを管理することで進行を極力止めることができるということが明らかになったとされています。
つまり、認知症の原因のほとんどを占めている2大疾患、アルツハイマー型認知症と血管性認知症は、いずれも生活習慣病を厳重に管理することで進行を予防できることが明らかになってきました。
実際に、生活習慣病を治療すると、認知症のリスクも減少という研究がフランスから発表されています。
アルツハイマー型と診断された約300人を対象に、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙習慣、肥満などの生活習慣病を全く管理しなかった群、ある程度管理した群、完全に管理した群の3グループに分け、それぞれ認知機能のテスト(MMSE)の点数がどのように変化するかを調べました。30点満点で、大まかに27点以上であればほぼ問題なし、22点以上であれば最低限自立した生活はできると判断されます。この研究では、おおよそ22点の患者さんを対象に、30か月までの点数の変化を追いました。その結果、生活習慣病をすべて管理できた群ではMMSEの低下はせいぜい20点くらいまででしたが、全く管理されなかった群では最終的に14点程度まで低下してしまいました*8。この点数では、自立した生活を行うのが困難な状態です。このように、生活習慣病の管理が、認知機能低下の進行を遅らせる重要なカギを握っていることがわかります。
引用:生活習慣病を治療すると、認知症のリスクも減少
では、生活習慣病予防のためにもう一つ大切なのは、「健康診断はしっかり行くこと」になります。
生活習慣病というのは、自覚症状が現れにくいという特徴があり、現れた時にはもう手遅れという場合もありますので、1年に1回は健康診断を受けることをおすすめします。
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2.社会性の維持

認知症予防のために、次に大切とされるのは、「社会性の維持」になります。
これは、NIH(アメリカ国立衛生研究所)が発表した8つのライフスタイルのうち、残りの
④社会交流と知的な活動
⑧うつ病の治療
が関連してきます。
認知症の予防は、社会性が落ち始めるという早期の段階(閉じこもり始める段階)からの社会性の維持のための対応が重要と言われています。
2018年に行われた調査によると、社会とのつながりの数が多い方は、少ない方に比べて、認知症発症リスクが46%も減少したそうです。
社会性とのつながりとは、「友人との交流・地域のグループ活動に参加、就労をしている」などがありますが、他にも「配偶者がいることや、同居家族間の支援がある」というのも重要だそうです。
またうつ病の予防にも、社会性の維持は重要と言われています。
国立健康・栄養研究所などの研究グループなどの研究では、「地域の会・グループに参加している」と答える人の割合が多い地域ほど、その後3年間で抑うつ傾向になる人が少なくなることが分かったとされています。
具体的には、そうした参加者が6%多くなると、抑うつ傾向になる人が男性では7%、女性では6%、それぞれ少ないという結果になったそうです。
外出や他者とのつながりが減ることは、結果的に活動量が減り、話す機会が減り、身だしなみも気にかけなくなり、歯が弱くなり、食べられなくなり、動けなくなり・・・と負のスパイラルに入ります。
認知症が進行してから、初めての集団の場に行くというのはエネルギーがいるので、若いうちに、何かしらのコミュニティに属しているのがベストだと思います。
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3、まとめ

ここまでご覧いただき、ありがとうございました!
ということで、改めて、今回の内容を整理すると、アメリカ最古の研究機関が発表した、認知症予防8つのポイントは、
①糖尿病のコントロール
②高血圧と脂質異常症の改善
③適正な体重
④社会交流と知的な活動
⑤運動の習慣
⑥果物と野菜の摂取
⑦禁煙
⑧うつ病の治療
であり、これはまとめると、生活習慣病の予防と社会性の維持が重要という話でした。
具体的におすすめの行動としては、
・健康診断を1年に1回は受けること
・家に一人で閉じこもらない
ということになります。
これだけ熱心に勉強されている皆さんなら、認知症をしっかり予防して、自分も周りの方も、認知症になる方を減らせると思います。
自分も、「認知症で悩む人を無くす」というミッションのために、今後も皆さんにとって、有益な情報を発信していきたいと思いますので、ぜひチャンネル登録やいいねボタンを押して頂けると嬉しいです!
では、本日はこれで終わります!
ありがとうございました!
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本日の参考文献⬇︎
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