本日も引用は
です!
1.過栄養とは、脂肪の過剰蓄積による健康障害発症やADL低下、またはそのリスクがある状態である

・過栄養=肥満ではない
・肥満とはBMI25以上のこと(筋肉量でも脂肪量が多くても)
・過栄養とは脂肪の過剰蓄積が条件
・BMIでは肥満の診断はできても過栄養の診断はできない
・過栄養のリスク状態は
①食べすぎによるエネルギー過剰摂取
②運動量や活動量の低下によるエネルギー消費不足
が継続している状態。
・過栄養の診断には体脂肪量の評価が必要
・体脂肪率が男性で25%以上、女性で32%以上の場合⇒脂肪の過剰蓄積
・腹囲男性で85cm以上、女性で90cm以上の場合⇒脂肪の過剰蓄積
「確かに明らかにマッチョな後輩の健康診断は肥満と出ています。
それはBMIのみでの判定だからです。
明らかに筋肉量で体重が重い場合でもBMI上は肥満とでます。
そのため、健康診断のBMIの数値のみで落ち込んだり喜んだりせず、しっかり体組成なので、自身の体の状態を知っておくことが大事だと思います」
2.栄養素の不足状態とは、栄養素が体内に不足している状態である

・栄養素の欠乏状態とは、栄養素の体内での貯蔵量が減少し、不足状態に伴う症状(欠乏症状)を有している状態。
・栄養素の不足状態と栄養素摂取の不足は混乱しやすい
・栄養素の不足状態はあくまで状態で、現時点の栄養素摂取が十分でも不十分でも関係ない
・栄養素の摂取の不足はあくまで摂取で、現時点で栄養素の状態が充足でも不足、欠乏でも関係ない。
・栄養が足りないというのは不足状態or摂取の不足or状態and摂取の不足なのかを考える必要がある。
・栄養素不足の原因は
①食事摂取量の低下or偏り
②炎症、下痢、消化管吸収障害
③不随意運動や筋緊張亢進、過度の機能訓練
④経腸栄養などの投与量が不適切
などがある。
「不足状態か摂取不足か、または両方かなど、原因により対応は変わってきそうです。
確かに栄養状態悪いよね。
とは数値で簡単にいえますが、結局は原因が変わらなければ、対応はできず、問題解決は難しい。
とすると、状態は良いが摂取不足ならいずれリスクになるし、摂取しているのに状態が悪ければ、運動量や炎症などの問題が考えられる。
など、広い視野が必要ですね。」
3.栄養素の摂取不足とは、現時点で栄養素の必要量に対して摂取不足が認められることである。

・一般的には日本人の食事摂取基準や診療ガイドラインの基準から算出した栄養素の必要量と摂取量を比較して判定する。
・たとえば、術後に1週間禁食になる、というのはリスクが予測できる
・日本人の食事摂取基準では、摂取不足の回避を目的として、推定平均必要量、推奨量、目安量が設定されている。
・目安量以上と摂取している場合、不足のリスクはほとんどない。
・栄養素摂取不足の主な原因は
①食事摂取量不足
②疾患、薬剤の影響による吸収障害
③栄養素の需要や排泄の増加に伴う必要栄養量増加
④医原性による投与栄養量不足
などがある。
「こちらは摂取が不足している場合の話ですね。
一番経験が多いのは①の食事摂取量が進まないという原因かと思います。
特に高齢になる、認知機能が低下するほどに食欲の問題は出てくると思います。
高齢化や認知機能の低下に伴い、味が感じにくくなる、やわらかいもの中心となりおいしくない、そもそも食べる目的が理解できなくなる、疲れてしまう・・・など様々な原因があると思います。
原因を理解した上で、どのように食欲を引き出すか・・・というのは今回の話とは異なるので割愛しますが、一番よく相談はうける気がします。
ただそのほかの疾患や薬剤の問題、排泄の問題なども視野に入れておかないと、いくら食欲を引き出しても、問題解決はされないので、注意すべき点かと思います!やはりチーム医療が重要です!」
4、まとめ

1.過栄養とは、脂肪の過剰蓄積による健康障害発症やADL低下、またはそのリスクがある状態である
2.栄養素の不足状態とは、栄養素が体内に不足している状態である
3.栄養素の摂取不足とは、現時点で栄養素の必要量に対して摂取不足が認められることである。
本日も引用は
PT・OT・STのための リハビリテーション栄養 第3版 基礎からリハ栄養ケアプロセスまで
でした!
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