1.日本人2型糖尿病患者の2人に1人は肥満症患者

・若年期、壮年期からの糖尿病、メタボリックシンドロームの適切な管理と予防がますます重要
「心身健康の大切さはできるだけ失う前に気づきたい。
日々患者さんの体験談など、聞かせていただいて感じることです。
病気を100%予防するというのは困難ですが、発症確率を下げるということは日々の意識で可能です。
生活習慣病の予防は日々の食事と運動の積み重ねが重要です。
患者さんから学ばせていただいていることは、このように発信していくのも一つの役割なのかなと感じています。」
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2.高齢者の糖尿病患者では非糖尿病患者に比し、サルコペニア合併は多い

・糖尿病患者でサルコペニアに陥りやすい機序としては、インスリン抵抗性、運動ニューロンを含む神経障害、高血糖などが考えられている。
・高齢者の下肢の筋力や握力低下はインスリン抵抗性と関連しており、骨格筋の蛋白合成が低下すると考えられている
「インスリン抵抗性という言葉は糖尿病と関連してよく出てきます。
インスリンの重要性を学んだのは、自分は下記の本だったのでリンクを貼っておきます。」

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3.日本人の65歳以上におけるサルコペニアの有病率は7-20%程度で、高齢者のやせ症例においてよく見受けられる。

・サルコペニアは握力、歩行速度で表される身体機能の低下と骨格筋量の低下とで定義される
「臨床上でもやせている高齢者を見たときはサルコペニアをまず疑います。
ST評価依頼が来るときは嚥下評価が中心ですが、高頻度で嚥下障害を合併している印象です。」
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4.サルコペニア肥満は肥満者の中で骨格筋量が少ない集団と定義される。

・サルコペニア肥満は少数であり、海外の報告では肥満者の10%程度
・肥満、内臓脂肪蓄積にサルコペニアを合併すると、体重が重い分、日常生活の制限をきたしやすく、ADLが低下する。
・サルコペニア肥満では全身の慢性炎症状態、インスリン抵抗性が強く、動脈硬化に伴う心血管イベント引き起こすリスクを含んでいる
・海外の報告では、サルコペニア肥満者は、サルコペニアもしくは肥満単独の例に比べて23%心血管イベントが高い
・サルコペニア肥満の成因には、内臓脂肪蓄積→慢性炎症状態→筋量、筋力の低下(サルコペニア)や、動脈硬化性心血管疾患を合併→ADL低下→サルコペニアに至る過程などが考えられる
「サルコペニア肥満は前述のサルコペニアに比べ、見た目で分かりにくいのが難点かと思います。
見た目はふっくらしているので、身体機能も良好に見えますが、脂肪が中心で、筋肉が少ない場合があります。
詳細な評価のためには、やはり体組成などが必要なのかなと感じます。」
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5.内臓脂肪を減少させると、アディポサイトカインの産生異常が改善し、糖、脂質、尿酸代謝異常、血圧高値といった心血管リスク因子が改善する

・重要なことは、内臓脂肪に加え、身体機能および骨格筋量を評価することにより、病態を把握、リスク評価に加え、適切な保健指導、療養指導へ役立てること。
「やはり適切な評価が必要と思います。
体組成などの機材の導入は、可能なところも限られてくると思いますが、評価の重要性を発信していくことで、重要性もより広まっていくのではないかと感じています。」
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