患者さんとコミュニケーションを図る際に意識すべき3つのポイント:STが心理学研究をもとに考えてみた

赤本 公認心理師試験2022

*本日の結論

・共感的理解とは、クライエントの個人的な世界とその捉え方(内的称号枠)を、あたかもクライエントであるかのように感じること

・傾聴とは、無条件の肯定的配慮に基づき、クライエントの話に積極的に関心を持ち、注意深く話を聞くこと

・動機付け面接とは、クライエントが非協力的で、問題克服に向けた動機づけが低い状態にある時に用いられる面接技法の一つであり、本人自ら変化を求める発言(チェンジトーク)を引き出していくことが目標となる

*本日の引用は

Amazon.co.jp

です!

1、共感的理解

ビデオ, 会議, ビジネス, Skype, ネゴシエーション, 契約, セミナー, ウェビナー, コンピュータ

・クライエントの個人的な世界とその捉え方(内的称号枠)を、あたかもクライエントであるかのように感じること

あたかもという性質を失わないことが重要とされ、これは、セラピスト自身の感情や捉え方と区別しながら、クライエントの感情や捉え方を理解すること

・クライエントの感情をセラピストに取り込むような形で理解する同感、同情とは異なり、同感、同情では、客観的な視点が失われるだけでなくクライエントの感情に巻き込まれてしまう可能性がある

・共感的理解はクライエント中心療法においてロジャースの述べたセラピストの条件の一つ

・セラピストが共感的理解を持ってクライエントに接していることが、クライエントに伝わっていることで、クライエントの建設的な変化が促進される

「共感的理解はコミュニケーションを図る上では基本の考えとなりますよね😌

すぐに否定する人にはあまり話をしたいと思わないのは心理学的にも当たり前なのかもしれません。

しかし治療としてコミュニケーションを図るならば、同感・同情とは異なる点には注意が必要で、セラピストの客観的視点は保つ必要がありますよね🤓

患者さんとの信頼関係形成にも、まずこの共感的理解が必須になると思うので、新人さんや学生さんにも、まずこのコミュニケーションの基礎はしっかりと教えていきたいですね😊

というのも自分も学生時代に患者さんから

カラオケでガンガン歌う人とかなんか嫌ですよねー

と言われた時に

でも、そういう人がいると場が盛り上がりますよね

と返したことに対して、バイザーから

あの時〇〇さんは、なんて言って欲しかったと思う?

とフィードバックを受けました。

普段から何気なく行っているコミュニケーションって、ここまで考えてしなければいけないんだということに驚いたことを、いまだに覚えています😌」

2、傾聴

リスニング, 耳を傾ける, 動揺, 手でヘッド, 頭, 耳, 聴覚, 聞く, 手, 女性, 若いです, 大人

無条件の肯定的配慮に基づき、クライエントの話に積極的に関心を持ち、注意深く話を聞くこと

・共感的理解と同様、クライエント中心療法においてロジャースが述べたセラピストの条件の一つであり、セラピストが無条件の肯定的配慮に基づき傾聴していることが、クライエントに伝わっている必要がある

「ここもやはりまずは否定せずに聞くということが大切ですね😌

コミュニケーションも癖だと思うので、普段から意識できている人は、患者さん相手でも、誰が相手でも自然にできるし、逆にできないということだと思います☺️」

3、動機づけ面接

自信を持って, 親指, 幸せ, 雇用, E コマース, 精神的健康, 購読, 人材育成, 就職の面接

・クライエントが非協力的で、問題克服に向けた動機づけが低い状態にある時に用いられる面接技法の一つであり、本人自ら変化を求める発言(チェンジトーク)を引き出していくことが目標となる

「セラピストであれば、いわゆる病識や意欲が低下した患者さんに対して、特に必要とされる面接技法ですかね🧐

これ!といった正解はないと思いますが、まず基礎を意識することは大切で、それが動機付け面接ですかね!」

・動機付け面接には5つの原則がある

①共感(解釈や決めつけをしない)

②矛盾を広げる(自ら矛盾に気づくように促す)

③言い争いを避ける(非難したり、責めても相手は変わろうとしない)

④抵抗を手玉にとる(抵抗の方向を良い方向に変える)

⑤自己効力感を支持する(自分で変わることができる見通しをもつ)

「矛盾に気づくようなフィードバックや抵抗の方向をいい方向に変えることを意識しつつも、共感しながら、言い争いを避け、自己効力感を維持する!

これって9年目STの自分も、つくづく難しいと感じながらも、意識しています😅」

・動機付け面接には4つの戦略OARS)がある

①開かれた質問(Open ended question)

はい、いいえなどの明確な答えを持たず、自由に幅広く語れるような質問の仕方を工夫する

②是認(Affirm)

クライエントの語る言葉の中で、本人の成長に繋がるもの、社会的に有用と思われる部分を強調し、それを語る本人の価値の高さを認めること

③聞き返し(Reflective listening)

クライエント自身が気持ちを切り替えたりできる自己動機付け発言(チェンジトーク)の出現を促すため、クラインとの発言をオウム返しするだけでなく、部分的に強調したり、逆の面に言い換えたりしながら、積極的に聞き返すこと

④要約(Summarize)

クライエントの発言を整理し、誘導したい方向があるならばそれを強調しながら、積極的に聞き返すこと

「開かれた質問で気持ちを引き出し、是認しつつ、聞き返して確認しながら、聞き手が要約する。

これも高度なテクニックですが、身につけられると臨床の質が変わると思っています😌

このあたりはデータで数値化しにくいところですが、その辺りが逆に心理学の魅力と思っています☺️」

4、本日のまとめ

・共感的理解とは、クライエントの個人的な世界とその捉え方(内的称号枠)を、あたかもクライエントであるかのように感じること

・傾聴とは、無条件の肯定的配慮に基づき、クライエントの話に積極的に関心を持ち、注意深く話を聞くこと

・動機付け面接とは、クライエントが非協力的で、問題克服に向けた動機づけが低い状態にある時に用いられる面接技法の一つであり、本人自ら変化を求める発言(チェンジトーク)を引き出していくことが目標となる

*本日の引用は

Amazon.co.jp

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